不動産を売却する時には残債が残るかどうかを見極める
不動産を売却する際には、ローンが残っていても売ることができますが、売却価格がローンの残額を下回ることがあります。
この残債は、不動産売却後もつきまとうため、うっかり安い値段で売ってしまうとデメリットが生じるので注意が必要です。
ここでは、残債を残したまま不動産を売却してしまう場合のリスクについて紹介していきましょう。
◎残債が残った場合のデメリット
・残債を一括返済しなければならない
不動産を購入する際に組むローンは、基本的に不動産を担保にして借りるものなので、その担保の不動産を売却した時に
一括して支払わなければなりません。
状況によっては数百万以上の金額を返済するケースもあるため、売却する際にはこの残債が残るか否かを見極めていく必要があるでしょう。
不動産の価格は、時期によってかなりの変動があるため、悪い時期に売却するのと良い時期に売却するのとでは雲泥の差がでることも
珍しくありません。
そのため売却するタイミングを見極めながら、場合によっては売却を見直すなどの計画変更をしていく必要があります。
(残債を一括返済できないケースでも、金融機関との協議で借りなおすこともできますが、返済計画についてはケースバイケースとなるため
楽観視はできないでしょう。)
・買い替えの場合では支払総額に上乗せされる
不動産の買い替えなどで、新たに不動産を購入する場合には、新たに購入した不動産を担保にして、ローンを組むことができます。
しかし、残債として残ったローンも上乗せされるため、返済期間はその分長くなってしまうでしょう。
◎残債が残った場合は譲渡損失として税金を安く出来る
不動産の売却によって残債が残ってしまった場合には、一応の救済措置として「譲渡損失の繰越控除」を受けることができます。
これは、損失に該当する金額を所得から差し引くもので、4年先までの所得から繰り越して控除にすることが可能です。
例えば、年間所得より損失の方が大きければ、申告する所得額は0円になります。(さらに余剰分はその先3年間分の申告で相殺可能)
いかがでしたでしょうか。不動産を売却する時には、ローンの残債と査定額を見比べてから検討した方が良いでしょう。