初めまして!家計の応援団である、1級ファイナンシャル・プランナーの水野圭子です。
日頃の住宅相談の中で気づいた点や、実際に自宅を売却中であるリアルな経験談などについてお伝えしていきたいと思います。
さて、転勤だけでなく転職、離婚など、家族や収入の変化によって、せっかく購入したものの引っ越しを余儀なくされるケースがあります。そんな場合、次の住まいを考えると同時に、自己所有の物件があれば「売却」もしくは「賃貸」に出すかを考えていく必要があります。
自宅を「売却」もしくは「賃貸」を選択していく上でどんな違いがあるのか、まずはメリット、デメリットを見てみましょう。
<売却の場合>
☆メリット
・住宅ローンの支払いがなくなる。(他物件を購入する際の借入額の枠がふえる。)
☆デメリット
・当たり前ですがその物件に戻れない
・住宅ローンの残高より売却金額が下回る場合には、自分の資金が必要。自己資金が足りない場合には住宅ローンが残る。
・売却に仲介手数料や登記費用などの費用がかかる。
<賃貸に出す場合>
☆メリット
・いずれその物件に住むとこができる。(ただし戻ってくる期間を想定して定期借地契約にするなどの工夫が必要)
・毎月の家賃収入が入ってくる。
☆デメリット
・建物の劣化や設備の修理費用、クリーニング代、固定資産税などの費用がかかる。
・空室にならないための管理会社とのやり取りなど、ノウハウが必要。
・家賃滞納など、入居者トラブルが出る可能性がある。
もちろんどちらが良いのかは個々の家庭の事情や環境、物件評価、住宅ローンの残高によっても変わってきます。ただ、売却に比べて賃貸を検討する場合は不動産収入を得ることになるため、不動産経営のノウハウも多少必要になってきますね。
タイムリーにわが家も急遽遠方に転勤となり、築9年の一戸建ての自宅を「売却」、「賃貸」かで悩み、最終的に「売却」で進めることにしました。
購入当時は、万が一に転勤となったら「賃貸」をと考えていましたが、「売却」に踏み切った理由は以下となります。
・想像していたよりも売却予定額が高かったこと。
・建物評価が大きく下落しない築10年以内に売却した方が良いと判断したため。
・今後外装や設備故障などのメンテナンス料金もかかりやすくなるため。
・借入額がなくなることで、新たに購入したい不動産投資物件の借入額の枠が増やせるため。
本来転勤族であるわが家にとって、「売却」を視野に考えると戸建てではなくマンションの方が良かったかもしれませんが、子どもが小さい時に伸び伸びと育てられた戸建てならではのメリットもありましたからね。
次回は「売却」を選択した場合の、業者の選び方について触れていきたいと思います。
今年も残りわずかですね。良い年をお迎えください。