初めまして、ファイナンシャル・プランナーの宮﨑真紀子です。
今月からこのマガジンに参加させていただきます。
自身の経験や、これまで相談で出会った不動産にまつわるアレコレをお伝えすることで、
皆さまのお役に立つことが出来れば嬉しいです。
どうぞよろしくお願い致します。

不動産の売却を考えています・・・というご相談を受けますが、大きく二つに分けられます。
①自宅~つまり、現在居住している家を売却して住み替える場合
②自宅以外
  ⅰ資産運用などの賃貸物件の場合
  ⅱ実家や以前の自宅が空家になっている場合

【①の事例】
今回は、自宅マンションの売却のご相談に来られたAさんの事例です。
Aさんのご自宅は、会社からも近く上野から徒歩5分という好立地にあるマンションです。
60歳を迎え、
定年延長で会社からは慰留を求められているものの、年収は随分減ってしまうことは確実です。
実家のご両親からの戻ってくるようにという要望も強い様子。
Aさんは、
マンションを売却して会社とご実家の間に住み替えをするのが良いのでは?と考えられました。

つまり選択肢は3つ。
①売却せず、このまま自宅に住み仕事を続ける。
②住み替えをする。このことによって、ローンも完済できるので気持ちは楽になる。
  仕事は続ける。
③売却し、仕事は辞め、実家に帰る。

物件を売却したらいくらになるかというと、
購入時より1000万円以上のプラスの査定が出たそうです。売却に傾いた気持ちは頷けます。

【お勧め案にしたのは・・・】
お話を伺って、私のお勧め案は①となりました。
Aさんは今のお仕事に生きがいを感じていらっしゃいます。
仕事を続けていく上で、収入以上に「やりがい」は大事です。
仕事を存分に続けるためには、住み替えによる遠距離通勤はマイナス要因になります。

今後、体力的にもきつくなります。

資産状況を伺うと、老後の準備もされています。
まずは定年延長後の収入で、毎月の収支バランスを整えてもらうことにしました。
2か月後、
毎月の貯蓄額とそれに伴う将来の住宅ローンの繰り上げ返済の予定について、

詳しいキャッシュプランの報告がありました。

前向きに取り組んでいただけて、とても嬉しく思いました。

【査定額を知ること=選択肢を増やすこと】
今回、ひとつ感じたことがあります。
売却はされませんでしたが、ご自身の不動産の査定額を知ることは、やはり必要だということです。
Aさんも査定額を知ることにより、選択肢が現実的になりました。
数字を知ることは現状を客観的に把握する第一歩となります。
売却を考えている方は、相談の前に数字を知ることから始めてみてはいかがでしょうか。

 
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