一般社団法人プレハブ建築協会が「住生活向上推進プラン2020」を策定しました。

すでに2006年に策定されたプランでしたが、このたび旧プランを改定して2020年を最終年度とするプランに生まれ変わりました。

▼主な改訂ポイント

今回の改定では「安全・安心のさらなる確保と、先導的技術・性能向上への取り組み」や「良質な住宅ストックのさらなる普及促進」など、6つの「活動の骨子」が設定されています。

各骨子では「施策展開の方向性」「具体的実施策」「成果管理指標」が示されており、具体的なゴールが見えやすくなっているのが特徴です。

中でも時代に合わせて改訂されているのが、「社会や時代の要請に対応した新たな取り組みや新技術の開拓」の事項です。

新プランではスマートウェルネスシティ・コンパクトシティへの取り組み強化についても盛り込まれました。

さらにIoTの活用についても触れられており、時代のニーズに合わせていく姿勢が見てとれます。

▼スマートウェルネスシティ・コンパクトシティとは?

スマートウェルネスシティやコンパクトシティとは、全国各地で行われている取り組みです。

大阪府阪南市のウェブサイトによると、スマートウェルネスシティとは以下のとおり。

スマートウエルネスシティとは、身体面の健康だけでなく、人々が生きがいを感じ、安全で豊かな生活を送れる状態を、「健康」と「幸福」の頭文字をとって「健幸(けんこう)」と名付け、歩くことを基本としたまちづくりを通じて、その実現を目指すものです。


引用元:http://www.city.hannan.lg.jp/kakuka/somu/mirai/SWC/ 

一方、コンパクトシティとは中心市街地の活性化をはかり、徒歩や自転車で移動できる範囲に商業施設や公共施設をまとめ、文字通りコンパクトな街にしようという考えです。

いずれも自治体が中心となって行っているものの、まだ道半ばとなっています。

しかし、2020年までにはある程度の道筋が見えてくるのではないでしょうか。

▼2020年時点の目標について

2020年時点の数値目標も具体的に定められました。

・住宅性能表示の取得率 戸建て80%(2015年65%)共同住宅20%(同4%)

・長期優良住宅認定の取得率 85%(同81%)

・ZEH供給率 70%(同15.7%)

・点検・修理等履歴管理実施率 100%(同88%)

このほかにも「住宅部会版の災害対応マニュアルの早期発行」や、「プレハブ住宅の管理規準の見直し計画の策定」なども数値を設定しない目標として挙げられています。

消費者のニーズは時代によって変わっていくものですから、時代に合わせてプランの内容を見直していくのはいいことだと思います。

住生活の価値向上のためにも、各方面での取り組みに期待したいところです。

 
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