全国的に問題となっている空き家問題。
テレビや新聞でも見聞きすることが多いですね。
昨年2015年には空き家対策特別措置法も施行されました。
果たして不動産売却とはどのような関係があるのでしょうか。
▽空き家を放置すると何が起こる?
そもそも空き家がなぜ悪いのか、よくわからない方もいるでしょう。
わたしも「倒壊したら危険」「見た目が悪い」ぐらいにしか思っていませんでした。
ほかにも空き家には問題があるのです。
たとえば空き家は放火の対象になりやすく、火事になったら近隣にも被害が及びます。
放置されたごみから害虫・害獣が発生するなど、衛生上の問題も考えられるでしょう。
▽行政の空き家対策
今後の人口減少により、空き家の増加が見込まれることから、各自治体は本格的な空き家対策に乗り出しています。
空き家対策特別措置法では、周囲に悪影響を与えると考えられる空き家について強制的に対処できると定められました。
といっても行政がすぐに取り壊すわけではなく、まずは空き家の所有者に対し、修繕または撤去の指導、勧告、命令を行うことになっています。
▽固定資産税が4.2倍になる?
勧告を受けた空き家をそのまま放置すると、固定資産税が最大で4.2倍になることがあります。
なぜこのようなことが起こるかというと、住宅が存在している200平方メートルまでの土地に対しては固定資産税を6分の1に減額するという特例があるためです。
勧告を受けた空き家はこれまでのように減額の特例が受けられなくなり、固定資産税が上がります。
ちなみに、「固定資産税が6倍になる」という説もあるのですが、実際には固定資産税評価額の70%を負担することになるため、6×0.7=4.2倍になるというのが正しいです。
空き家対策特別措置法によって、空き家を放置しづらくなりました。
今後、空き家を売却しようと考える持ち主が増えてくると考えられます。
空き家というとかなり老朽化した物件を想像されるかもしれませんが、リフォームすれば十分住むことができるケースも少なくありません。
不動産を購入したいと考えている人には選択肢が広がるかもしれませんね。