土地総合研究所では四半期に一度、不動産業業況指数を発表しています。

これは三大都市圏および地方主要都市の不動産事業者にアンケートを取り、経営状況を指数化したものです。

ちなみに、アンケートはA4用紙2枚程度で、回答すると図書カードがもらえるそうです。

 

▽平成287月の不動産業の経営状況

最新の調査結果は平成287月のものです。

不動産業の経営状況は以下のとおり。

・住宅・宅地分譲業 30.3ポイント(前回比+4.5ポイント)

・不動産流通業(住宅地)-11.4ポイント(前回比-7.6ポイント)

・ビル賃貸業 8.7ポイント(前回比-1.3ポイント)

 

この指数は{(良いとする回答数×2+やや良いとする回答数)-(やや悪いとする回答数+悪いとする回答数×2)}÷2 ÷全回答者数×100[m1] という計算式で算出されているので、全員が良いとすると100、全員が悪いとすると-100になります。

 

不動産屋さんの主観によるものとはいえ、不動産流通業だけはマイナスポイントです。

しかも前回よりも下がっているということで、あまり手ごたえが良くないのかもしれません。

 

▽不動産流通業(住宅地)の動向

不動産流通業の調査結果について詳しく見てみましょう。

動向指数は「売却依頼件数」「購入依頼件数」「成約件数」「取引価格」の4項目から指数を算出しています。

 

中古マンション

・売却依頼件数 -23.0ポイント(前回比-10.1ポイント)

・購入依頼件数 -19.4ポイント(前回比-19.4ポイント)

・成約件数 -38.3ポイント(前回比-25.0ポイント)

・取引価格 11.7ポイント(前回比-9.6ポイント)

 

中古戸建

・売却依頼件数 -19.0ポイント(前回比-15.8ポイント)

・購入依頼件数 -17.5ポイント(前回比-30.2ポイント)

・成約件数 -31.7ポイント(前回比-20.2ポイント)

・取引価格 7.9ポイント(前回比-8.0ポイント)

 

 

土地

・売却依頼件数 -9.5ポイント(前回比-3.2ポイント)

・購入依頼件数 -3.2ポイント(前回比-24.2ポイント)

・成約件数 -19.4ポイント(前回比-11.3ポイント)

・取引価格 16.9ポイント(前回比-3.4ポイント)

 

いずれの項目でも前回調査よりマイナスになっていることがわかります。

中でも購入依頼件数や成約件数が大きくマイナスになっているのが気がかりです。

不動産売却を考える人は今後の動向にも注目していきましょう。

 
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