【財産を把握】
二世帯住宅を検討している場合に、相続財産の多くが不動産で占めると、どうしても平等に分けることが難しくなります。
争わない対策は、まず兄弟姉妹の同じ相続人が持つ「感情」への対策と、財産の「勘定」の対策が必要です。
「勘定」の対策は、相続財産の全体を把握してから分析し、最終的にどうしたらいいのか皆さんで決めます。
財産と一口に言っても「プラスの財産」と「マイナスの財産」があります。
●主なプラスの財産
土地・建物・預貯金・有価証券・生命保険 などの財産
●主なマイナス財産
借入金・税金の未払い などの財産
土地の把握には、次が主なポイントとなります。
1. 土地の面積や形状
2. 接道条件
3. 分割できるかの有無の判断
4. 都市計画・建築基準法
さらに、土地の利用価値にも目を向けましょう。財産の合計を掌握して誰がどの財産を相続するのか検討し、相続税の有無も検討します。
【土地が複数ある場合】
親の所有する土地が、複数ある場合にどの財産をどのようにしたら一番メリットが有るかを考えます。たとえば、熊や猿が出没するような山奥の広大な土地と、都心のアクセスが良い50坪の土地があったとします。両方共同じ相続税評価額だった場合に、どちらを相続したいでしょうか?
兄は「自給自足での生活をしたい」妹は「都心で生活をしたい」という円満分割ができる場合もあるかもしれませんが、一般的には「都心で生活をしたい」を選択すると思います。
土地は、同じ相続税評価額だったとしても、人の価値観により価値観は変わります。
相続する土地が、複数ある場合は、色分けをしてみることをおすすめいたします。
・青色:収益を有無土地
・黄色:自宅などの生活用の土地
・赤色:収益を生まない、経費がかかるだけ
赤色の土地は、早めに処分するなどしましょう。黄色は、より良い生活環境を作りましょう。青色は、効率よく収益を上げる活用方法を見つけましょう。
色分けにより、土地の性質がよく分かるようになります。赤い土地は、売却にも時間がかかるかもしれません。早めに対策することで、いざ相続の時にお金で分けることができます。納税資金にもなるかもしれませんね。
バランスよく兄弟姉妹で分割できるように、計画しましょう。