石井くるみの民泊最前線
カピバラ好き行政書士 石井くるみさんが民泊を始めとした宿泊関連ビジネスの最新情報を紹介します。
今回は、東京都の中心地である港区での旅館業許可所得について解説します。(リビンマガジンBiz編集部)
赤坂アパート(1棟)の旅館業申請と港区での許可取得のポイント
港区赤坂にて旅館業申請を行っていたアパートメントホテルの営業許可が下りました。六本木や麻布などがあり、都心の中でも特にホテル需要が高い東京都港区。本日は、赤坂のアパートメントホテル「グランツ赤坂」を紹介しながら、港区での旅館業申請のポイントを解説します。
依頼者から本件旅館業許可取得のご相談を初めて受けたのは、2018年の秋に遡ります。
すでに依頼者は2018年6月施行の住宅宿泊事業法の届出を行い、民泊ビジネス(住宅宿泊事業)を営業していました。そこから「180日の制限なく通年営業が可能な旅館業のライセンスに切り替えたい」という要望があり、私が業務を受任しました。
建物は3階建の築浅の1棟アパートで、延べ床面積は170㎡ほどです。
ちょうど2018年6月に建築基準法が改正され、用途変更の確認申請が必要な面積の基準が100㎡から200㎡への緩和が決定していました。しかし、1年以内と言われている改正法の施行時期は未定の状況。とりあえず100㎡に収まる範囲内で用途変更・旅館業申請を行うか、それとも改正法施行まで待つか、判断に困りました。しかし、現状でも住宅宿泊事業として180日までは営業できるので、とりあえず改正法施行を待つこととなりました。
1-2階は15㎡程度のワンルームの部屋が3×2=6室
ミニキッチンや、バス、トイレがつき、各部屋2名の定員となっています。
画像提供=筆者
3階は45㎡の広めの部屋が1室となっていますが、中には小部屋が3つあり、それぞれ洗面所がついているなど、少しシェアハウスを意識したような構造になっています。トイレは2つ、キッチンが1つありますので、2世帯家族やグループ旅行にも適しています。