石井くるみの民泊最前線
カピバラ好き行政書士 石井くるみさんが民泊を始めとした宿泊関連ビジネスの最新情報を紹介します。今回は民泊のチェックインシステムについて考えます。(リビンマガジンBiz編集部)
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結局、民泊のチェックインシステムはどれがよいのか?
2018年6月に改正旅館業法が施行され、旅館・ホテル営業での「玄関帳場の代替措置」が認められるようになりました。今までは有人のフロントを設置しなければならなかった旅館やホテルにおいて、無人でのチェックインが可能となり、小規模施設での営業ができることになったのは画期的です。このような無人の小規模施設の多くで導入されているのが「チェックインタブレット」です。iPadなどタブレット端末にソフトウェアなどを導入して、宿に到着した宿泊者が入室前にチェックイン作業を行う仕組みです。様々なシステム会社や民泊の運営代行会社が開発しています。
代表例
・ABCチェックイン(こちらから)
・M2m Check-in(こちらから)
・Airhost check-in(こちらから)
・Keystation(こちらから)
旅館業の申請手続上、玄関帳場の代替措置を講ずる(フロントを設けない)場合は、どのような体制で施設を運営・管理していくのか保健所に説明しなければなりません。その中でひとつのポイントになるのが、このチェックインシステムです。
営業者はこのチェックインシステムを活用して「宿泊者名簿」を作成することになりますが、その項目が法令の基準を満たしていることが許可を受けるために必要になるからです。
旅館業法上、営業者は「宿泊者の氏名、住所、職業その他の厚生労働省令で定める事項」に関する宿泊者名簿を作成・保管しなくてはいけません(旅館業法第6条)。
「その他の厚生労働省令で定める事項」には、「宿泊者が日本国内に住所を有しない外国人であるときは、その国籍及び旅券番号」と「その他都道府県知事が必要と認める事項」と書かれています(旅館業法施行規則第4条の二第3項)。つまり、宿泊者名簿の項目は、全国の共通項目はあるものの、詳細は許可を受ける自治体によって内容がちがうのです。