石井くるみの民泊最前線
カピバラ好き行政書士 石井くるみさんが民泊を始めとした宿泊関連ビジネスの最新情報を紹介します。
今回は長野・松本で古民家活用に乗り出した石井さんが、趣たっぷりの温泉旅館を紹介します。(リビンマガジンBiz編集部)
古民家の活用と地域活性化のご相談を受け、長野県・松本市へ行ってきました。JR新宿駅から特急スーパーあずさに乗車して約3時間。駅に降り立つと、街の向こうに山が見えます。
松本駅から車で40分ほど、人里離れた山奥にひっそりと佇む『扉温泉 明神館』にて仕事の打合せが始まりました。1931年創業の由緒ある名旅館ですが、創業当時はどのように人々が行き来していたのか不思議になるほどの山奥です。山で採れたもの、畑で作ったもので客人をもてなしたのだろうと想像がかき立てられます。
旅館の入り口には可愛らしい道祖神。
旅館の入り口には可愛らしい道祖神 画像=石井くるみ
1964年に、このあたり一帯が八ヶ岳中信高原国定公園に指定されたとのことで、まさしく唯一無二の存在のようです。東京ではかけらも見かけなかった雪が降り積もり、辺りは真っ白な雪景色で風情があります。
画像=石井くるみ
絨毯、テーブル、ソファ、照明、箪笥など、1つひとつに価値がありそうな調度品が並び、思わずため息が出てしまいました。
画像=石井くるみ
画像=石井くるみ
明神館を経営する株式会社明神館の持株会社である『扉グループ』は、松本生まれ松本育ちの企業として「地域と一緒に成長する」「地域のモノ・コトを発信していく」をミッションに掲げており、松本城近く『丸の内ホテル』(登録有形文化財のレストランも併設した素敵なホテル)や、130年以上前に建築された古民家と蔵を再生させたレストラン『ヒカリヤ』なども経営しています。今回の打合せの内容は、周辺地域の古民家を民泊として活用することができないか、とご相談いただきました。
宿泊事業とはひとつの宿の存在ではなく、地域との有機的な連携が大切です。松本城界隈の企業や商店、自治体とも連携して、松本の魅力を発信していけるようなシナジーを高める取り組みは、地域活性化のモデルとしても注目すべきといえるでしょう。
打合せの後、館内を案内して頂きました。
館内はすべて絨毯が敷きつめられ、廊下にも素敵な掛け軸や、壁画が飾られています。日本情緒を生かした造りの中にも、巧みに洋を取り入れ、旅館のあたたかさとホテルの新鮮さ両方を感じます。
画像=石井くるみ
石井くるみ=画像
スイーツが充実したサロンの他、料理は地元の食材を使った『信州ダイニング 扉』と『ナチュラルフレンチ 藻』で食事を愉しめます。
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