民泊からの相次ぐ撤退
住宅宿泊事業法・改正旅館業法が施行されるタイミングで、民泊事業から撤退する事業者が相当数に上ると考えられます。6月15日以降、旅館業を無許可で営んだ場合の罰金上限が、現行の3万円から、6カ月以下の懲役もしくは100万円以下の罰金が科され、またはこれらが併科されます。
さらに、行政の無許可の営業者に対する報告徴収・立入調査権限も新しく付与されます。無許可の民泊営業は現時点でも禁止される行為であるのはもちろんですが、法改正される6月15日以降は更に厳しく罰せられます。無許可のリスクが認知され始め、今まで無許可で民泊事業を営んできた民泊ホストや民泊運用代行会社の撤退を肌で感じています。さらに、民泊仲介大手のAirbnbが、無許可・無届の掲載施設を6月上旬に8割減らしたため、届出や申請を行っていない民泊ホストは自ら撤退するまでもなく集客が困難になりました。
まとめ
以上の理由により、住宅宿泊事業の届出は伸び悩んでいます。6月15日までに届出・旅館業の許可、特区民泊の認定を受けることができない既存の民泊事業者は休業・撤退を余儀なくされることとなります。旅館業法の改正による規制緩和を受け、新規参入を検討する企業もあり、6月15日を境に民泊のプレイヤーは大幅な入れ替わりが行われると考えられます。