明海大学不動産学部の前島です。今回は、3年生の張璐(ちょう・ろ)君に不動産学部での学びについての紹介してもらいます。
不動産学部で学ぼうと思ったきっかけはどんなことでしたか?
私は、日本での大学生活を見据えて来日し、日本語学校で学びながら受験準備をしていました。当初は別の大学を志望していましたが、ある時、日本語学校の先生から、明海大学不動産学部を紹介されました。留学生なので、来日時に部屋をかりることの大変さから不動産の仕事は身近に感じましたし、HPをみると不動産学に関わる多様な講義があり、卒業後の自分に個性が加わると感じました。更に国家資格(宅地建物取引士や建築士受験資格など)に関係する授業が開講されていることも大きな魅力でした。
入学前と入学後で大学の印象は変わりましたか?
私が入学してからの3年間は、不動産学部のカリキュラム変更や大学全体で出席が重視されるようになった時期と重なります。以前より進級が厳しくなり、出席が強く求められるようになっていました。このことに対して、嫌だなーと感じる部分もありましたが、大学生の生活はつい緩い方にながれてしまうものなので、厳しい環境になってよかったと感じることの方が大きいです。
1年生のうちに宅建士試験に合格
1年生の時は、日本語も不慣れな中で授業についていかなくてはならなかったので、予習復習を怠らず、小さなこともしっかり調べて勉強に取り組みました。運にも助けられて、1年生のうちに宅建士試験に合格できました。振り返ってみると、日本語に不慣れな分、ささいなことも丁寧に調べて勉強する習慣がついたことがよかったのかなと思います。
2年生からはデザインコースを選択していますが、
どういった分野を目指して専門性を広げていっていますか?
日本では、中古住宅流通やリフォームが活発になっていることから、不動産業界で働く上でも建物に関わる知識は重要だと感じました。デザインコースで建物に関する理解を深め、次は建築士にもチャレンジする予定です。
デザインコースの特徴的な授業として設計課題(詳しくは、塚原先生のコラムをご覧ください)があります。課題対象の敷地を見学し、周囲の環境を観察して、どんな建物が調和するか考え、作図し、それを模型にして確認する作業をしました。課題の最終回にはみんなの前で発表します。自分のアイデアを形にまとめあげて、みんなの意見を聞くことに、大きな達成感を感じました。設計課題を通して創造力を高めることに取り組めました。
設計課題に取り組む
3年生ゼミについて
私が所属する前島ゼミでは、在来軸組住宅の模型作成を通して、建築図面を読み取ること、建物の部材構成や安定性の確保のしくみを理解すること、作業分担とチームワークを考えることを行っています。
尺貫法でかかれた図面から、部材の寸法や配置をよみとり、部材を切だし、組立している様子
卒業後はどういった将来像を描いていますか?
留学生の枠をこえて、日本の環境のなかで、社会の課題や仕事に一緒に取り組んでいきたいと思っています。中古住宅やリフォームを扱う場合には、不動産業者も建築士の視点が求められると感じているので、そういった知識や資格を備えて不動産業界に関わっていきたいと思っています。