はじめに
こんにちは。不動産学部の小川です。物権法を担当しています。
今回は不動産学部で毎年夏に英国ケンブリッジで行っている海外短期研修をご紹介します。このプログラムは長年に渡って実施されている好評のプログラムです。9月上旬の10日間を英国ケンブリッジを中心に過ごし、ケンブリッジ大学の先生から講義を受け、英国の不動産事情を視察し日本と比較して最終日にはプレゼンテーションを行います。
明海大学不動産学部は開設以来、ケンブリッジ大学土地経済学部と関係を持っています。ケンブリッジ大学土地経済学部は不動産学の発祥の地で、明海大学不動産学部の初代学部長石原舜介先生のご縁で提携して、教員の交流などがあり、その後に学生の研修を行うことになったものです。
参加者とケンブリッジの生活
参加者は成績上位の学生から選抜された15名程度の学生です。ケンブリッジではカレッジの宿舎で過ごします。ケンブリッジ大学は学部とカレッジから成っています。カレッジは31あり、学生はどこかのカレッジに所属して、学部に通って勉強します。これはオックスフォード大学とケンブリッジ大学の特殊なシステムです。
宿泊したエマニュエル・カレッジは街の中心部にあり活動には便利な場所にあります。エマニュエル・カレッジは、31あるカッレジの中でも古い方で、1584年の創立です。ここのチャペルは有名な建築家クリストファー・レンが建築したものです。
エマニュエル・カレッジ・チャペル
宿舎では班ごとに集まり、真剣な討議が夜まで続きます。
班ごとのディスカッション
朝食の風景
講義
講義内容はプリント、パワーポイントによるプレゼンテーションがあるので、理解できるように工夫されています。以下のような講義があります(年によって担当や内容が変わることがあります)。
・ケンブリッジ大学デリック・ニコルス博士による「英国における土地所有と政策」の講義
・ケンブリッジ大学ピーター・タイラー教授による「ヨーロッパにおける経済統合とEUの地域政策の役割」
・ティム・フォース博士による「不動産と都市再生」
・ケンブリッジ市役所のジョン・プレストン氏による「ケンブリッジにおける建物保存」
・ジョン・ラング・ラサールのマーク・ジェイムズ氏による「金融市場と不動産投資」
・ケンブリッジ大学のビル・シーブルック博士による「ヨーロッパにおける不動産市場」
講義の様子
屋外研修
貴族の屋敷の見学、その広大な不動産の運営などの視察を行います。写真はノーフォークのハウトンホールの視察の様子です。ハウトンホールはイギリス初代首相ロバート・ウォルポールの所有したもので、現在の当主はチャムリー伯爵です。
ハウトンホール
ハウトンホールの広大な庭
ケンブリッジでは名物のパンティング、世界屈指のゴシック建築であるキングス・カレッジのチャペルなどの見学も行います。
ケム川とパンティング
キングス・カレッジ
発表会
最終日に班ごとに日本とイギリスの事例を比較してプレゼンテーションを行います。各班質疑応答も含めて30分で、各班全員が英語で発表します。英語に得手の人も不得手の人もいますが、10日近くイギリスで過ごすうちにだいぶ上達しています。
発表会