家を売る理由は、その人の事情により違います。売る理由を大きく分けると、前もって計画して引っ越すパターンと、突然の転勤や離婚などで売るパターン2つです。今回は計画して時間が多少あるパターンの、家を売る時期や手順について、豆知識を紹介していきたいと思います。
まず、家を売る時期ですが、ベストなこの時期!というものは厳密にはないと言われています。一般的には不動産の取引が活発になる時期は、春先の2月・3月、秋口の9月・10月です。この時期は車やバイクの取引も活発で、やはり新生活に向けた身の回り整理をしたいという、気持ちの現れかもしれません。春先と秋口に不動産の取引が多くはなりますが、そこで売ったからと言って、高く売れるわけではありません。さらに最近では、インターネットの不動産情報サイトが数多くあるので、いつでも物件情報が手に入るようになり、昔なら売れた時期という方程式は、当てはまらなくなっています。
ベストな時期がないのであれば、家を売る最適なターゲット像を明確にして、ターゲットが動く時期を予測して、家を売り出すことがおすすめです。例えば、ターゲットが会社員の場合は転勤、若い人の場合は結婚や独立、ファミリーの場合は子供の成長や進学、シニアの場合はリタイアとなります。これで、ターゲットが家の購入を検討するタイミングが、いつか予測が付くようになります。結婚の場合は、天候が極端な真夏や真冬は避ける傾向にありますし、転勤は4月1日に異動となる人が多いので、1月から3月を家の売却時期にするなど、ターゲットが動く時期を予測できるというわけです。こういったターゲット像の予測などは、不動産会社がしてくれることもありますが、売主が何もしないで、不動産会社に任せっきりにすることは問題です。それは家のことを一番知っている売主だからこそ、ターゲット像がはっきりするからです。不動産会社は家の特徴で提案していて、ターゲット像がずれることもありますので、売主が積極的に関わりましょう。