生まれてから家を出るまで住んでいた実家、親が住んでいた家があるけれど、自分の住んでいる家がすでにある場合、その家に住むことはありません。そこで住まない家は、売った方がお得なのでしょうか、貸した方がお得なのでしょうか?ここではどちらがお得なのか比較して考えてみたいと思います。
まず、売る選択をした場合ですが、不動産会社に売却したいと依頼すれば、自分の代わりに宣伝活動や、次の家主への引渡し手続きなど、全て不動産会社でやってくれるので、手間が掛からず時間もとらない、非常に分かりやすい選択と言えます。さらに、家を売った場合、家を持っているとかかる、固定資産税・都市計画税・維持管理費用・光熱費の支払いから解放されます。住まないのであれば、維持していく意味はあまりなく、維持する金銭面の余裕がない場合、売却を考えた方がお得と言えます。
それでは貸すという選択肢は、お得なのでしょうか?家を貸した場合の収支をシュミレーションして、考えてみましょう。
例えば2年間貸していて、退去して3ヶ月空いたという設定です。
そして、貸し出し条件が、期間4年間・家賃7.5万円・所在地は地方都市・管理費や共益費は無し・築年数は15年・間取りは4LDKという場合です。
この収入の合計は、家賃7.5万円×9ヶ月で67.5万円に、7.5万円×3年で270万円を足して、337.5万円となります。ちなみに敷金礼金は無しという設定です。
次に収支ですが、税金約45万円、維持管理費4年間で198万円、壁紙張り替え費用が80万円、クリーニング費用が20万円、仲介手数料7.5万円を2回分で15万円、損害保険料が4年間で13.2万円、合計して326.2万円となります。
つまり収入から支出を引いても、11.3万円しか手元に残りません。このシュミレーションでは壁紙張り替えだけ行って、賃貸物件にしていますが、もっと老朽化が進んでいる家の場合、もっと修理やリフォームにお金がかかるので、新しい家でない場合は得するより、損することになります。