単身の持ち家率は女性のほうが高い!

マンションやアパートを購入して家賃収入を得ようと考えるなら、家を所有している人が少ない(借りる人が多い)に越したことはありません。世の中、どのくらいの人(世帯)が家を所有しているのか調べてみました。

下記の図表は、5年毎に調査している総務省「全国消費実態調査」から、単身世帯の持ち家率(現住居)を調べたものです。平成11年から平成26年まで4回の調査での男女別と合算したものをまとめてみました。

資料:総務省全国消費実態調査(平成11・16・21・26年)

単身世帯の持ち家率は直近で60.3%となっています。平成11年の42.5%からは15年で18%も増えており、単身世帯では昔に比べてマイホームを所有する意識が相当高まってきています。男女別にみると男性50.3%に対し女性は69.0%でかなり差があります。また、平成21年以前の調査でも常に女性のほうが高くなっています。

何故、女性の方が持ち家率が高いのか、さらに世代別の持ち家率をみてみました。

資料:総務省全国消費実態調査(平成11・16・21・26年)

30歳代から60歳代までの男女の持ち家率をみると、30歳代は男性のほうが10%程度高く、60歳代では男女にほとんど差がありません。つまり、40歳代と50歳代の持ち家率の差が、男女の持ち家率に大きく影響していることがわかります。男性は30歳代と40歳代の持ち家率の差が11%ですが、女性は45%もあります。この頃、多くの単身女性がマイホームを購入していると推測できます。何か大きな心境の変化があるのでしょう。

 持ち家率は上昇している!

単身世帯に続いて二人以上の世帯の持ち家率も同じ総務省「全国消費実態調査」で調べてみました。

平成26年の持ち家率(二人以上の世帯の現住居)は82.6%で単身世帯よりも高い率になっています。持ち家率は5年前と比べて2%上昇、15年前と比べて5.8%上昇していています。持ち家率が100%になることはないでしょうが、しばらくは上昇が続きそうです。

持ち家率が上昇している理由は、低金利の住宅ローンを使って家を購入している人が増えているからだと考えたいところですが、そうでもないようです。住宅ローン保有率は27.6%で、5年前や10年前と比べて減っています。家を持っている世帯の7割以上が住宅ローンを保有していないことになります。

居住用世帯を想定した不動産投資では、人口減少の影響だけでなく、持ち家率の上昇も考慮していく必要があります。特に単身以外では家を所有していない世帯が2割もいないので、どのようにして借り手を確保するのか大きなポイントになりそうですね。

 
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