8.勉強の進め方(その3)
これまで宅建試験受験にあたっての教材と学習方法を説明してきました。
相当過去問に偏ったかにみえる勉強法で本当にこれで大丈夫かと思われる方もいるでしょう。特に何回も受験が上手くいかなかった方からするとなおさらかもしれません。
宅建試験というものは、易しからず難しすぎず、法律、特に民法を本格的に学習したものにとっては3ヶ月くらい程々の勉強をしていれば落ちる方がおかしい試験といえます。
逆に全く法律と無縁で、民法を一から学習する人にとっては大変な難関に感じられるかもしれません。
宅建試験を確実に合格しようと試みた場合、カギとなる科目は民法にほかなりません。専門学校などでは出題(配点)の多い宅建業法が最も重要と説明されることもあろうかと思いますが、確実な合格を目指すレベルの受験生にとっては宅建業法は、ほぼパーフェクトに出来て当たり前ということが前提となります。法令上の制限については出題範囲が広すぎるため確実に点を取れるテーマを除き、どこかで線引きをせざるを得ません。
そうなると、最終的に合否を決める科目は民法ということになります。
宅建試験の民法が厄介なのは出題形式が択一であるということです。
択一試験はあてずっぽうでも正答を得られる可能性があるため論文式試験より楽に感じる人は多いと思いますし確かにそのような側面があることは否めません。
しかしながら、しっかり勉強している人からすると択一試験というのは意外と厄介なものです。
これは何故かと言いますと問題として与えられた文章の国語としての意味合いが、受験生側にはっきり伝わらないということが往々にして起きるからです。
この問題は民法に限ったことではないのですが、知識が豊富にある分野であったとしても出題された問題文の言い回しが読み手側にとってわかりづらい書き方をされてしまうと、正答を選ぶ作業は大変な苦役、難行となってしまいます。
恐らくそのような事情も考慮して本試験では、どこかでみたことのあるような文章、つまり過去問の焼き直しのような文章が繰り返し出題されるのだと思います。
次回に続きます。