広大な土地を分けて売却したい!
広い土地を所有しており一部だけを残して売却したい人や、広すぎて買い手がつかないなどの理由から自分で分筆して売却を考えている人に知っておいてほしい注意点があります。実は意外と知られていませんが、個人が土地を分けて売却することは法律上認められていません。仮に広大な面積の土地を所有していても、もし売却がしたいのであれば土地を一括で売ることしか認められていないのです。自分で分筆して売ることは、宅地建物取引業法に抵触するおそれがあります。そういった行為は宅建免許をもった人しか行うことができません。少し話が難しくなってきたので、次はさらにわかりやすく掘り下げてご説明していきます。
知っておきたい「反復継続」と「業」とは?
広い土地を所有している個人が分割、すなわち分けて売却することは宅地建物取引にかかる法制上認められていません。その理由としては「反復継続」と「業」という言葉がキーワードになってきます。まず「反復継続」とは簡単に言うと、同じことを何度も継続的に繰り返すことを指します。そして「業」とは「不特定多数の者」にたいして「反復継続」を行うことを意味します。不動産を「業」として、「反復継続」して売買する行為は宅地建物取引業の免許をもった人にしかできません。要は土地を一括で売却すれば「反復継続」に当たらず、個人でも売却できますが、分筆して「不特定多数の者」に対して何度も一つずつの土地を売却する行為は宅地建物取引業の免許をもった人にしかできないということになっているのです。結論としては広い土地を所有していても、個人で分筆して売却はできないと考えるのが妥当という訳です。
広い土地の売却をどうするべきか?
では、所有している広い土地の売却をどうするべきかをご紹介していきます。まず分筆した土地を一つずつ売却するのではなく、売りたい土地が一区画であれば個人でも問題はありません。広大な土地を売るとなると、やはり簡単なのは一括で不動産業者に売却することです。他にも詳しいことは割愛しますが、近年では不動産コンサルティング会社などで「直接移転売買」という方法も提案されています。どちらにしても個人が土地を分筆して売却ということはできないので、まずは信頼できる不動産会社などに相談してみることをオススメします。