誰も住んでいない空き家となった実家の問題とは
誰も住むことがなく空き家となった場合、固定資産税の軽減のためあえてそのまま家を残している人もいるでしょう。また幼い頃から独り立ちするまで過ごしてきた実家などの場合は、両親や家族との思い出などから取り壊せずに残している場合も多くあります。しかし空き家のまま放置すれば確実に建物は痛みますし、新たに施行された法律により税金の特例措置は無効となる場合があります。ここからはそういった空き家問題のカギとなる「空家等対策の推進に関する特別措置法」を中心にご説明していきます。
新しい法律が施行された理由とは
高齢化や過疎、都市部への転勤などによって、全国に空き家が増加していることが近年問題となっています。しかし、住むことがなくなった空き家を取り壊して更地にすると、固定資産税の負担が増加し、税金を多く納めることになります。そういったことから、ますます空き家の問題が深刻化しているというのが日本の現状です。そんなメンテナンスされないまま放置された空き家は、建物の老朽化などによって倒壊するおそれがありとても危険です。また街の景観を損なうだけでなく、衛生上有害となったり周辺地域の防犯上もマイナスとなってしまいます。そこで政府は2014年11月27日に「空家等対策の推進に関する特別措置法」を公布しました。これにより空き家をもっている人が、これまでのように固定資産税を軽減できなくなる場合が出てきたため注意が必要です。
法律をふまえて空き家となった実家をどうするか考えましょう
2015年5月26日から完全施行された「空家等対策の推進に関する特別措置法」。空き家を放置して特定空家等に認定された場合、地域の市町村などが指導や勧告を行います。また特定空家等に認定されれば固定資産税が再計算されることとなり、更地と同等の課税を受けることにもなります。つまり、空き家をもっている人は放置するのではない、有益な利用法を考える必要に迫られているのです。土地も含めて売却するか、または建物を取り壊して更地にするかなど、どの方法が金額的に損をしないかを考慮することが大切です。また借家にして貸したり、アパートにするといった土地活用もあります。土地の相場などもあって素人にはわかりにくいので、まずは不動産屋さんに相談することをオススメします。