こんにちわ。はじめまして。弁護士の眞鍋です。リビンマガジン第1回目の投稿となります。
記念すべき第1回目の投稿は不動産の入札方式による売却です。
破産管財人として破産会社が所有している不動産を入札方式で売却したり、また、遺産分割で揉めている土地について弁護士が入札を実施して売却することがありますが、入札方式は売主側にとって高値を追求できる最もメリットの高い方法だと思います。
私どもの法律事務所は今まで入札を実施し、複数の売主の不動産を売却しましたが、入札方式による売却は複数の買主による競争により、不動産価格の最大値を追求できる方法であると考えております。
いわば、弁護士が行う入札は、裁判所が行う競売(オークション)を民間で行うことができる「民間競売」といえると思います。
私どもの法律事務所が売却の依頼を受けた物件について入札をすることでうまくいった事例について紹介しましょう。
先日、ある大手銀行から2番抵当権を付けている別荘について入札方式で売却してほしいとの依頼を受けました。この別荘は売主の仲介業者が何年にも渡って売却を依頼され売却をしていましたが、売却できていない物件でした。銀行としては競売にかける寸前でしたが、競売の手数料を高いため、任意売却を検討していました。
しかしながら、任意売却だと金額の妥当性について後で問題になる可能性があるため、弊事務所が入札の提案をしたところ、任意売却ではなく、入札方式による売却を実施することになりました。
私どもは複数の仲介不動産会社に入札による優先交渉権者の定め方や入札の期間、最低売却価格、決済の条件、物件の概要などが記載された入札要綱を配布しました。そして、入札の期間が終了する1か月前あたりに内見の日を定め、買主希望者に一斉にその別荘を見せました。
入札期日当日、複数の仲介不動産会社から買主からの買付証明書が届きました。札を開封してみると、国内の企業のほか、台湾の会社や中国の会社などの海外企業からの札が入っており、銀行が査定していた金額を大幅に超える価格での札が入ったのでした。
最終的には中国の企業が落札し、売買契約書を締結、決済まで無事に終わりました。
銀行の部長からは、長年の不良債権処理問題を解決できて本当に喜んでいただきました。
このように入札方式は通常の売買と比較して、買主間が競合することで、不動産価格の最大値を狙える方式であると考えます。また、銀行等の不良債権処理でも競売と同様に金額の妥当性が検証できる方法であり、任意売却よりも優れている方法です。
不動産をより高く売りたいという方は一度、私どもの入札方式による売却を検討してみてはいかがでしょうか?