■作品名:アニメ「めぞん一刻」
■原作者:高橋留美子
■放送局:フジテレビ系列
■放送期間:1986年3月26日 – 1988年3月2日
高橋留美子原作の青春ラブコメディ漫画「めぞん一刻」は、後にアニメ版も作られ、多くの心に残っている。
「一刻館」という古い寮が舞台だ。そこに下宿する冴えない浪人生・五代裕作と管理人としてやってきた未亡人・音無響子の恋愛模様を軸に、個性豊かな登場人物たちの生活が、笑いを交えて描かれている。
言わずと知れた、1980年代の恋愛漫画の金字塔として名高い作品だ。
めぞん一刻15巻 (画像=リビンマガジン編集部撮影)
原作の連載開始は80年、今から37年前だ。当時、夢中で読んでいた中高生は、今では50代後半になっている。
サラリーマン大家という言葉が浸透している現在、「めぞん一刻」ファンの中にアパート経営をしている人は多いのではないだろうか。
「一刻館」あるいは「メゾン(めぞん)一刻」と名を冠するアパートは存在するのだろうか?
不動産ポータルサイト「HOME’s」で調べてみると、掲載されている物件だけでも、なんと63棟もあるではないか!
(9月27日時点)
サイトに掲載された写真を見る限り、そのほとんどは、原作と似たような2階建てのアパートであった。
原作者の高橋留美子は、「めぞん一刻」を、前作にあたる「うる星やつら」から路線を変更し、純愛色の強いコメディ作品に仕上げた。
少年雑誌で連載されるラブコメ作品の草分け的存在とされ、「めぞん一刻」は多くのファンを獲得し、アニメ化、実写化された。
アニメでは、漫画原作との相違点もある。
青年雑誌で連載していた原作では、ラブホテルに入ったり、ベッドシーンがあったり、実は性描写も多かったが、アニメではマイルドにされている。
舞台になっている「一刻館」は築70年のオンボロアパートだ。
トイレは共用で風呂場はない。雨漏りの修理で天井に登るなど、今では見かけなくなった昭和らしさが何とも新鮮だ。
それにしても、アパートを建てる際に「めぞん一刻」が頭に浮かぶ人は多いのだろうか?確かに、「一刻館」は、最も有名なアパートの一つともいえる。
しかし、実際に名付けるとなると話は変わってくる。
もし入居者だったら、住所を書く際に躊躇してしまいそうだ。
それでも名付けたくなるほど、熱心なファンがいることが、ある意味、この漫画・アニメのスゴさを裏付けている。
敬称略