親子ローンでマイホームを購入する。
住宅ローンを組む方法としてはいろいろなパターンがありますが今回は親子ローンについて考えたいと思います。一般的にはマイホームを持とうとする世帯主とその配偶者がローン返済の主体となる場合が多いですが、親と子供の名義で住宅ローンを組むこともあり、親子ローンなどと呼びます。2世代ローンとも呼ばれます。親子ローンの条件は、親世帯・子世帯が購入しようとする住宅に同居することです。また、親子がお互いの連帯債務者になります。その他、金融機関により条件が異なりますので確認が必要です。親子ローンを選択する理由は様々です。親の年齢が50〜60歳以上で25〜30年の長期住宅ローンを組めない、親世帯の年収が低い、融資限度額以上の住宅を購入しようとする、借入金額を多くしたい、返済期間を長くしたい、二世帯三世帯で住みたいなどの場合が考えられます。メリットとしては、親子で継続して返済していくので返済期間に余裕が持てる、多めの融資金額をクリアしやすい、などです。
子供の将来を制限する可能性に注意。
デメリットは主に子供側にあります。例えば結婚前や就職して数年しか経っていない子供が、親子ローンで連帯債務者になると、将来結婚して家族構成が変わり、子供世代のみのマイホームを持とうとしても、親子ローンを返済済みでなければ別の住宅ローンを組むことができません。また、転勤、転職などで家を離れることになった場合でも、親子ローンの返済義務は残ります。未来が不確定の子供に、親の希望や考え方を優先させて住宅ローンの連帯債務者にすることは、子供の人生を制限することになりかねませんのでお勧めできません。一棟でも多く契約したい住宅メーカーの担当者や融資を数多く実行したい金融機関の担当者は、メリットの説明には熱心で、デメリットはさらりと伝えるだけということもあるでしょう。成人していても人生経験の浅い子供は未来予想まで考えが及びにくいと言えます。様々なパターンを親子で慎重に話し合うべきでしょう。