売却に時間がかかることを覚悟する
たまに「近所に分からないように売却したい」とご相談があります。不動産会社にとってこの要望は、正直厳しいです。皆さんが不動産を売りたい・買いたいと考える時、真っ先にパソコンで検索したり、新聞広告やフリーペーパーで物件を探しますよね?様々な理由から、近所に分からないように早く売却したい、という要望があるのだと思います。しかしこれは、インターネットや広告に載せないで売ってほしいという事と同じです。この要望にお応えするためには、不動産会社が抱えている見込み客の中から、ピンポイントでご紹介をしていくほかは集客手段がないわけです。また、不動産会社が情報を外部に拡散しない様に注意していても、物件をご紹介したお客様から情報は広がるものです。売却の情報がご近所に広まった時、その責任を不動産会社に負わせることは酷です。そのトラブルを回避するため、「近所に分からないように売却したい」という人からは初めから媒介を引き受けない不動産会社もあります。オープンにせずに売却する事は非常に厳しく、売却までに相当な時間がかかることを覚悟する必要があります。
大手不動産会社・老舗不動産会社を選ぶ
メディアを使わない販売活動となると、顧客データを大量に保有する大手不動産会社や人脈の豊富な地元に根付いた老舗不動産会社に相談する事をお勧めいたします。しかし、物件資料を販促ツールとし、ご案内を繰り返していけばご近所に知られることになりかねません。期間を決めて、いつまでに売却できなければオープンにする、とご自身の判断の境界を初めから持っておくとよいでしょう。また、大手や老舗不動産でなくとも複数の不動産会社と媒介契約を締結し、情報の拠点を増やす方法も有効だと思います。この場合は不動産会社の一本化が出来ない為、ご自身で情報の伝達や各不動産会社からの内覧希望の調整などが必要になります。様々なわずらわしさが伴うとお考え下さい。
つたえきれないチャームポイント
売却したい不動産の良さやお勧めポイントなどを公開できないため、集客の可能性が狭まります。売却の際には日当たり、間取り、設備、立地などセールスポイントは具体的に伝えたいものです。早期の売却をお考えの方には、ご近所に内緒で売却をしたい、という考えは不向きです。