樹木の枝葉が境界を越えて伸びている場合
お隣には言いにくい樹木の枝葉の繁殖。黙って切って良いのか、お隣に切ってもらうのか、ご近所づきあいは難しいですね。樹木・果樹の場合、敷地上空に侵入されても、勝手に伐採・収穫する事は出来ません。樹の根っこが敷地内に伸びてきた場合は、切っても大丈夫です。常緑樹ならまだしも落葉樹であれば、枯葉の掃除が大変です。枯葉に気付いて下さる隣人であれば心情的には許せるのですが、気配りのない方ですとイライラが溜まりますね。自分が加害者にならないように庭木の種類・植える場所・生育状況などに気をつけたいものです。
雨どいが境界を越えて設置されている場合
雨どいの敷地上空侵犯のトラブルは時々あります。お隣の雨どいが境界を越えて設置されている場合、自宅を建て直す際に、雨どいが障害になったり、降り続く雨音が気になり騒音と感じる方もいます。取り外してもらう事は正当な主張ですが、伝え方ひとつでトラブルになることもあります。住宅を購入する際は、対象物件だけでなく、隣近所の様子もチェックし、朝晩・平日休日・晴天雨天、時間と曜日も変えて現地に足を運んでみて下さい。万が一、隣の家の雨どいが境界を越えて設置されている場合は、仲介業社や売主にその旨を伝え対応を検討してもらいましょう。第三者が間に入ることで、当事者は冷静に対処出来ることが多いものです。
境界をめぐるトラブルにならないために
敷地の形・現況と公図が違い、境界争いとなるトラブルがあります。最近の分譲地では境界を確定するのは当然のことなのでトラブルは聞きませんが、昔からの土地など境界が分からない場所は実は数多くあります。このような土地の売買は非常に難しいです。宅建業者は土地の仲介にあたり境界を明示する義務がありますので、この義務が履行できません。土地家屋調査士に調査に入ってもらったり、隣人との話し合いなどを続けることになりますが、それでも解決しない場合は裁判になることもあります。不動産をめぐる隣人とのトラブルは、気持ち一つで変わることもあります。マイホームを持ったら、近隣との人間関係を円満に保つ努力を忘れないようにしましょう。