元 国税局職員 くらたです。

好きな10回クイズは『「天狗って10回言って」「天狗×10」「農家の人が納めてるものは?」「年貢!」「ブー、所得税でした」』です。

前回は、タワマン税制について、その成り立ちや概要を説明しました。

では、高層階と低層階では、どの程度税額が異なるのでしょうか。

とてつもなく合理的で理解しやすいルールなのですが、中間の階の固定資産税額は現在のルールと同じ、1つ上に上がるごとに約0.26%ずつ税額が高くなり、逆に中間階より1つ下に下がるごとに税額は約0.26%ずつ低くなる、こととなっています。

もちろん、遡及して適用されませんので、既存の建物ではなく、来月以降に購入したマンションのみ適用されます。

中間層を基準に、税額を上げたり下げたりしますので、マンション全体の税額はほとんど変わらず、自治体や国の税収が増えることはありません。

ちなみに、固定資産税は地方自治体、相続税は国の税金です。

固定資産税評価額を変えることで、相続税も変える狙いですが、来年度以降は、相続税単体のタワマン増税も予定されています。

富裕層の租税回避を抑制し、公平な税環境が整えられつつありますね。

そういえば、相続税は何年か前から増税されました。

基礎控除が改正されたのです。

相続財産が6,000万円以下なら非課税だったのですが、今は3,600万円以下なら非課税です。

この改正によって、相続税の確定申告が必要な方が圧倒的に増えました。

税務署や税理士事務所は大賑わい。

ファイナンシャルプランナーに相談する方も増えました。

ほとんど公言してませんが、ぼくもファイナンシャルプランナーです。

相続税は、基礎控除の変更だけでなくさらに、税率も上がっています。

相続財産が2億円を超える方は、税率が一部分5%上がったり、最高税率も50%から55%に引き上げられました。

相続税は、いわゆる世にいうところのお金持ちが対象なので、貧困層と富裕層が増える二極化時代にあって、至極当然の対応だと思います。

4月から、物件を購入し、増税の影響を受ける方が現れれれば、またメディアが取り上げると予想されます。

そのとき、ぼくはここに帰ってきます。

 
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