元 国税局職員 くらたです。
占い師に言われた前世は『低所得者』です。
前回から、青色申告についての文字を陳列しています。概要が終わりまして、高いレベルの記帳が条件となっている旨をお伝えして締めましたね。
では、青色申告で求められる記帳のレベルはどの程度でしょうか。
青色申告の記帳は、
原則
貸借対照表と損益計算書を作成することができる正規の簿記
妥協
現金出納帳、売掛帳、買掛帳、経費帳、固定資産台帳のような帳簿を備え付ける簡易な記帳
ちなみに、帳簿及び書類などは、原則として7年間保存すること
貸借対照表は、国税局では「B/S(ビーエス)」と呼ばれ、資産とか負債を載せます。
英語だと、balance sheetバランスシートです。
所得税の確定申告では、12月31日時点での状況です。
資産で身近なものだと、現金、銀行預金、土地、建物、貸付金などがあります。
負債は、借入金とか買掛金、資産と比べると種類が少ないですね。
損益計算書は、国税局では「P/L(ピーエル)
」と呼ばれます。費用や収益を載せます。
英語だと、profit&lossプロフィットアンドロスですね。
費用には、◯◯費とか地代家賃とか仕入とか、一番きつい時の年貢くらいたくさんあります。
収益は、主に売上です。
貸借対照表と損益計算書には、それぞれそういったものをたくさん書いて、あなたやあなたの会社のお金の情報をまとめるわけです。それを見れば、他の人があなたがどんな仕事をしていて、どんな状況なのかがある程度分かる、とこういうわけなんですね。
では、現金出納帳、売掛帳、買掛帳、経費帳、固定資産台帳とはどんなものなのか。
現金出納帳は、現金を使ったりもらったりしたら書きます。
単純に、日付と金額を書くのではなく、何でもらったのか、何に使ったのかを記します。
いい加減に記帳していて、現金出納帳がマイナスになっている方が散見されますが、現金がマイナスになることはありえません。
お金を借りたら、負債が増えるだけで、現金や預金はマイナスになりません。
売掛帳は、売上に関係しています。物を売った時に、商品はすぐに渡すけど、支払いは月末にまとめて、なんてことが取引ではよくありますよね。
そんなとき、売掛帳に書きます。
買掛帳は、売掛の逆ですね。仕入れたけど、支払がまだの場合、買掛帳に記載します。
経費帳は、仕入以外で支払があったときに、領収証などから金額を転記します。
固定資産台帳は、そのまんま固定資産を書きます。
機械とか建物とか、減価償却によって、価値が下がれば、その都度書きます。
と、記帳については、こんなところでしょうか。
次回は、青色申告の特典について。