住宅購入をする際には、知らないと重大な失敗をしてしまうことがあります。
そのようなことにならないように、失敗しない住宅購入の手順について、これから何回かにわたり、紹介していこうと思います。
第一回として、住宅購入を考える前に考えておきたいこと、知っておきたいことをご紹介しましょう。
1.住宅購入のきっかけはなんだろう?
ご自分がどういうきっかけで家を購入しようと思ったかを思いだしてみましょう。
たとえば、賃貸の費用がもったいないので購入したいというお金の面から考える方もいれば、家族構成が変わったり、現状に満足できず、理想の間取りの家を求める人もいるでしょう。
今の家は通勤に不便だから、両親の家から遠いから、自分の子供の教育環境に合った地域がいい、などさまざまです。
こういった点が、ひとつ家を購入する差の大事なポイントになるかと思います。
家を購入するにあたって、まずは譲れないポイントということになります。
2.理想の家を思い描いてみよう
マンションか戸建てか、部屋の間取りは?自分のプライベートルームや、子供たちの個室、お客様用の客間、調理しやすい広めの台所、生活をメインに置くくつろげるリビングなど、まずは理想をどんどんあげてみましょう。
家の色使いは、家具は、お気に入りの家電は・・。
夢がどんどん膨らみますね!
3.まわりの状況から家族の将来を思い描いてみよう
長い人生、さまざまな要因が生活に絡んでくるものです。
たとえば両親との同居。今は考えていなくても、いずれ親と同居する可能性もあります。
いまから将来同居を考えているなら、二世帯やバリアフリーを意識した家を考えてもよいでしょう。
ご両親の家を継ぐ可能性があるのであれば、今回購入する家を売却する可能性もあるので、間取りも売りやすいレイアウトにしておくのもよいでしょう。
また、ご自分が介護を受けるかもしれないということでエレベーターを後からつけられる間取りにする方もいます。
4.家の種類による違い
家は、マンション、戸建て住宅、建売住宅など、さまざまなタイプがあります。
それぞれにメリットデメリットがあるので、みていきましょう。
①マンション
メリットとしては、比較的立地がよい場所にあり、価格も戸建てよりも買いやすく、セキュリティに優れています。
共用部などの清掃や管理を管理会社がやってくれるので、メンテナンスも個人の居住部分以外は行う必要はほぼありません。
駅やスーパーが近く、住み替えしやすいのがメリットです。
デメリットは、集合住宅なので上下の騒音に気を使ったり、ベランダはあっても自分の庭のように洗濯物を干したりガーデンニングができなかったり、管理組合の理事が定期的に回ってきたり、家の構造部に傷をつけてはいけないので気軽に家の間取りを変更できなかったり、何かを変更するには総会決議が必要になるためなかなか物事が進まないことや、管理費、修繕費、駐車場代などが住み続ける限りずっとかかる継続費用になるという面があります。
②建売住宅
メリットは、家族だけの家なので、よほどの騒音でない限りは、近所に気を使う必要がありません。
土地を含めて自分の資産になるため、マンションよりも資産価値が高くなります。
マンションのような管理費、修繕費がかからず、自宅に駐車できれば駐車場もかかりません。
また家の中や外を自由にアレンジすることができます。
デメリットは、旅行中など家の防犯対策は自分で考える必要があります。
家の修繕やリフォームは自分で自由にできますが、マンションのように大人数で割れないため、高くつきます。
光熱費や固定資産税もマンションより高くなりがちで、ゴミ出しに気を使ったり、草むしりなども自分で行います。
場所が駅から離れることが多く、通勤にも時間がかかります。
③注文住宅
メリットは、家の設計から行うので、最初に描いた理想の家をそのまま実現できるのが注文住宅です。
基本的にメリット、デメリットは建売住宅と同じですが、マンションや建売住宅と異なり、設計から依頼するため費用が高くつきます。
そのぶん、使いたい建材をつかえたり、間取りもこだわって、家族にあわせることができます。
デメリットは、家が建つまでに時間がかかることです。
建つまでの間に先払いしていく費用が住宅ローンで借り入れできず、つなぎ融資が必要になるケースも多いです。
以上3種類の家のメリット、デメリットをあげてみました。ご自身にあっているのはどの住宅でしょうか。
5.物件の金額を調べてみよう
思い描いた物件はいくらで購入できるのか、ネット検索で、まずは住みたい地域を調べてみましょう。
地域を選んで、最寄駅を選び、徒歩の限界時間、購入できる金額、希望の間取り、マンション、戸建てなど選択すると、現在売られている物件が検索されてきますので、間取り図などを見ながら検討してみましょう。
気に入った物件があれば、まずは現地にみにいってみましょう。
この検索を行うことで、自分が思い描いた家が、適正価格なのかどうかがわかります。
価格が合わないようであれば、駅や徒歩の距離、間取りを見直したり、もうすこし貯蓄から回せるようであれば、購入希望価格を少し上積みしてもよいかもしれません。
6.新築か中古か?
物件価格を調べて、予算オーバーだったり、予想していたよりも間取りが小さくなってしまう場合は、中古物件も考えてみるといいでしょう。
中古でも急な転勤などの理由で、まだ数年しか住んでいないのに売りに出されている場合もあります。
買ってすぐ売っても同じ価格で売れないため、新築より安価に買えることが多いです。
中古住宅を購入する時の注意点としては、1981年以降に建築された物件を選ぶこと。
この時期以降に耐震基準が大きく変わっています。ただし耐震補強工事がされていれば、新耐震基準を満たした状況になっていると思われます。
また、リフォームを行うのであれば、購入価格に上乗せして、予算だてをしておくとよいでしょう。