2017年3月10日、「民泊新法」こと住宅宿泊事業法案が閣議決定されました。2017年通常国会での制定が見込まれています。新法の制定により「新ラウンド」となる民泊ですが、これまでと変わらずご近所トラブルの理由のひとつになっている、といわれます。
1、近隣とのご近所問題
現在、民泊仲介会社の約9割を占める会社がAirbnb(エアービーアンドビー)です。これまで違法性のなくならなかった民泊が新法を後ろ盾につけられる今後は、更に勢いを伸ばしていくものと考えられます。ただ、Airbnb利用をするうえでのさまざまな問題もまた発生しています。
Airbをめぐるトラブル、頻発しているものが近隣居住者のとの「ご近所問題」です。文化の違いから夜中に騒音を出す、定められた場所以外にゴミを捨てるなど、文化や生活習慣の違いは大きな問題となっています。
分譲マンションのなかには、これらトラブルの防止策として、管理組合の規約で民泊を規制するところも。今後、法律の制定後、管理規約とどちらが優先されるかは、大きな議論のポイントとなっていくことでしょう。
2、警察を呼ぶこともひとつの方法ではあるが・・・。
トラブルの対策として、「警察に苦情をいうこと」はひとつの方法ではあります。。民泊は実際、すぐに警察を呼び問題が大きくなる傾向も。ただ、民泊のトラブル経験者の話だと、警察が登場してしまうと近隣同士の関係は一気に冷え切ってしまいます。これまでの「合法ではなかった」状態から今後、警察のトラブル対策がどのように変わるかも不透明です。「ちょっと苦情を伝えたい」という場合は、まず管理組合や行政を活用し、それでも埒が明かなければ警察に動いて貰うようにしましょう。
3、ゴミや騒音問題の解決方法
ゴミや騒音問題は前項と異なり「地域コミュニティで守らなければいけない」内容です。そのため、守られない場合は行政や管理会社に申し立てすることにしましょう。
ここで難しいポイントは、Airbnbを利用している賃借人本人にいうべきか、それとも管理している物件の所有者にいうかという論点。Airbnbの利用特性から、賃借人は外国の方のケースが圧倒的多数のため(日本人の利用も多いようですが)、言葉によるコミュニケーションの難しさがあります。また都市部によっては近隣の関係が希薄化している状態でこのような交渉ごとは難しいでしょう。ご近所問題はそのようなやり取りから悪化することもあるため、まずは物件の所有者に伝えることが後々のトラブル再燃にもならないのではないでしょうか。
民泊新法の制定による新たなラウンドを受けて、トラブル対処法のような関連事項も都度整備されていくことでしょう。