春先の環境変化を踏まえて、「家を買おう」と決断された方も多いのではないでしょうか。東京都内を中心にマンション価格は高騰しているものの、購入者の需要も高いまま維持しています。
住宅を購入するにあたって、ほとんどの方が利用されるのが「住宅ローン」です。ここ数年、前例のないほどの低金利時代が続いています。金利サイドから見ると、「まさに住宅を買うにはこのタイミング」という状態です。
今回は、住宅ローンを利用するうえでの「時間」に注目しました。この時間は、民間銀行のなかでいくつも用意されている住宅ローン、そして日本政策金融公庫が民間銀行と提携して運営してる「フラット35」ともに同様です。購入する物件を決めてから仮審査、本審査を経て融資開始をするのに、どれくらいの時間がかかるものなのでしょうか。
1、住宅ローンの利用にかかる時間とは?
仮審査、本審査を含めて、住宅ローンの借入手続きとしては主に以下の順序で進んでいきます。細かい部分は金融機関によって、多少の違いや追加確認事項が生じます。
<住宅ローン借入実行までの流れ>
購入する物件を確定する |
利用する住宅ローンの商品を選び、申込手続きを開始する |
仮審査(1週間~3週間程度) |
(新築の場合)工事請負契約or(既に建物が建築されている場合)売買契約を締結する |
本審査(1週間程度) |
住宅ローンの契約を締結する |
住宅ローンの実行(融資開始) |
この表にあるように、平均的に仮審査には1週間から3週間程度が必要です。また、一方の本審査には1週間程度の時間を見ておくとよいでしょう。住宅ローンのなかでもフラット35(住宅金融支援機構)などは、表の一番下の「住宅ローン(融資開始)」時の金利が適用されるため注意しましょう。適用金利のタイミングは住宅ローンの商品ごとに異なります。
この時間差があることで最も課題になるのは金利です。仮審査、本審査やこれにともなう諸手続を合わせると1カ月以上の時間差が生まれるため、「家を買おう」「住宅ローンを使用しよう」と決めてから実際の融資実行までに金利が「動いてしまう」可能性があります。先んじて金利の動向を予測したうえで、住宅ローンを申し込むことがポイントです。
また、仮に住宅ローンの購入までに時間があるようでしたら、何よりも「頭金」を貯めることをお勧めします。その分審査が短縮化されるものとお考えください。この時間軸をしっかりと確認したうえで、スケジュールを組み立てて賢く住宅ローンを利用しましょう。