平成25年、全国に約820万戸の空き家という統計が発表され、「空き家問題」として大きな注目を浴びました。発表から3年が経つも、空き家問題は解決の糸口を見えず、次回統計の発表に対して戦々恐々としています。次回の発表が「まもなく」といわれているからです。


1、次回の統計調査は「約1,000万戸」を突破する?


平成25年の発表は「住宅・土地統計調査」といい、総務省統計局によって調査が行われました。「空き家の認定」について個別訪問などは行われず、外観調査のため「人が住んでいなさそうな雰囲気」であるとか、「物干し竿の有無」などで空室判断が行われたようです。賃貸物件で普段は入居者が入っているものの、「そのタイミングで偶然空室だった」というケースもあり、率直なところ上乗せ感の強い数字ではあるといわれています。以来、不動産のセミナーや関連の個別相談の場で、広く約820万戸という数字が


それでも約820万戸という数字が世のなかに与えた影響はとても強いものでした。そしてこの統計は5年ごとの調査を予定しており、次回の調査は平成30年、2019年が予定されています。一説によると、その時には「空き家数は約1,000万戸」に到達するのではといわれています。


2、約1,000万戸の空き家には「実家」がポイント


その時の統計において、大きなポイントとなるのは「実家」です。親世代が亡くなるも相続が上手くいかず、また子世代が承継するも管理が行き届かず、結果「空き家」となってしまった物件が近年、急激な勢いで増えています、この「実家→空き家」の構図は今後も増えていくことが予想されています。


3、「空き家問題」を起点にしたビジネスに期待


衝撃的な統計は、それを起点としたビジネスへの期待を大きくしています。代表的な「民泊」はもちろんのこと、宿泊をともなわない貸しルームビジネスも注目されています。これらの概要は「シェアリングエコノミー」といわれ、2017年を代表する考え方になってくるともいわれています。


もちろん、統計局の調査が発表されてから空き家ビジネスの種を植えても間に合いません。また、ここまで「次回の統計調査は衝撃的な数字が出る」と言われているなか、現在は不動産事業と直接関係のない業者からの新規参入も著しく増えるものといわれています。「空き家問題」を解決するために何が出来るのか、社会に何が求められているのかを考えて、取り組むことが大切であるといえます。

 
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