住宅を購入したい人は「自動車を止めるスペースがあるか、ないか?」も、重要な検討項目としています。内覧に訪れる段階で「どんなガレージがあるだろう?」「自動車は何台止められるかな?」という目で物件を見ているということです。
ガレージ等の状況と広さを把握しておく
車を止める場所については、おおむね次の3種類の言葉で表現されます。
●カースペース……屋根などがない、車を止めるためのスペース。青空駐車場のような状態
●カーポート……カースペースに柱と屋根を設けたもの
●ガレージ(車庫)……壁と屋根に囲まれている建物
ガレージ等の広さは、どのような車種の自動車を止めることができるか、何台止めることができるかに影響しますので、売主の側でも把握しておきましょう。庭の図面や、車庫証明を取った際の書類や図面などがあれば探し出しておきましょう。
ガレージ周辺の状況が自動車の止めやすさに影響する
家の前の道路がとても狭い場合や、車庫の幅が狭い場合は、自動車の出し入れも難しくなります。その場合は車庫などに「すみ切り」を設けることで、自動車の出し入れが多少は便利になります。
家の前に電柱がある場合は、買主はどうしても「不便だな」という印象を受けるので、電柱を動かせるのかどうかが問題となります。移設先(公道、私道、他人の敷地内など)の土地を管理している人との話し合いや、電柱を移設しても電線の使用が問題なくできるかという技術上の問題をクリアした上で移設が決定することになります。
そのため、不動産を売却する時点で「買主が電柱の移設を希望するか?」「移設に関する話し合いは誰がするのか」を明らかにしておきましょう。
今ある自動車やバイクはどうするのか?
もう使わない自動車やバイクが車庫に置かれたままになっている場合、不動産売却に備えて自動車の扱いも考えなければなりません。古い自動車が置き去りにされた車庫には、物件の購入希望者もいい印象を持ちませんし、公道を走れる状態にしたまま、自動車を保有していると税金もかかります。
親戚などで使う人はいないか、いないならば中古車として売却するか、廃車にするなどの手続きを取りましょう。
以上のように、ガレージやその周辺の状況を把握し、使いやすい状態に変えていくことや、自動車を処分することには、時間と労力、そして関係者が集まっての話し合いが必要となります。年末年始など大勢の人が集まる機会に、「車庫周りの整理を考えている」という話を、親族の皆さんで共有しておくとよいでしょう。