サラリーマンの税負担が大きく増えています。給与所得控除の削減、高校無償化制度の縮小、特定扶養控除の縮小がこれまでに行われてきました。最近では配偶者控除の廃止も議論されています。このように、さまざまな面で税負担は確実に増えています。高度成長期ならまだしも、給料の上昇も期待することは難しいのが現実であり、大企業で働くサラリーマンであっても、将来の不確実性は確実に高まっていると言えます。

 それならば、ということで不動産投資により給料以外の収入を確保しようというサラリーマンが増えています。金利の低下もこうした流れを後押ししています。収入が増えるだけではなく、不動産所得が赤字であれば、その赤字分を給与所得から控除できるというメリットもあります。サラリーマンの所得税は給料から自動的に源泉徴収されています。不動産投資を行うことで、源泉徴収された税金を取り返すことができる可能性があるのです。

 それだけではありません。不動産を購入する際に団体信用生命保険つきのローンを組めば、万一の際には残された家族は負債を追うことなしに、不動産収入を得ることができます。遺された家族の将来の収入を確保するという点でも不動産投資は有効な手段なのです。

 もちろん、思ったほどの収入が得られず赤字を垂れ流すような投資では生活そのものが破綻してしまいます。利益が上がるのは良いことですが、多額の利益が上がれば税負担が増加してしまいます。時間の経過とともに減価償却費が減り、節税の効果は薄くなってしまうので、どのタイミングで不動産投資を始めるのかも重要なポイントになります。給料がピークを迎える時期や、退職など今後のライフイベントと関連づけて不動産投資を考える必要があります。

 このように、やみくもに不動産投資を始めればいいというものではありません。物件の収益性やライフプランにふさわしいタイミングがあります。家賃の賃料の減少や物件価格の下落といったリスクも当然あります。それらのリスクをうまくコントロールできれば、サラリーマンにとって不動産投資はとても価値のある投資となるはずです。

 
  • line
  • facebook
  • twitter
  • line
  • facebook
  • twitter

本サイトに掲載されているコンテンツ (記事・広告・デザイン等)に関する著作権は当社に帰属しており、他のホームページ・ブログ等に無断で転載・転用することを禁止します。引用する場合は、リンクを貼る等して当サイトからの引用であることを明らかにしてください。なお、当サイトへのリンクを貼ることは自由です。ご連絡の必要もありません。

このコラムニストのコラム

このコラムニストのコラム一覧へ