(撮影=リビンマガジン Biz編集部)
9月30日は国際翻訳家連盟によって制定された「世界翻訳の日」だ。
今日はキリスト教の聖職者ヒエロニムスが亡くなった日であり、彼が旧約聖書をヘブライ語並びにアラム語からラテン語へ翻訳したことから「世界翻訳の日」となった。
ヒエロニムスの翻訳によって、旧約聖書が広まり、世界の文化や風習に多くの影響を与えた。膨大な労力をかけ、生涯を翻訳にささげたヒエロニムスだが、今では世界中で数多くの翻訳書が書店に並んでいる。
日本では、幕末明治初期には洋書、特に欧米の書籍がもたらされ、そこから欧米の文化が取り入れられたと言われている。簡単に海外に行き来できない時代は、書籍からの情報が大きな影響をもっていた。当然、翻訳にも力が入れられた。外国語を日本語に翻訳するのは、国家的な課題であったといえよう。
今では日本語を他の言語に翻訳することも、当然になった。村上春樹や村上龍などの有名作家の作品となれば何ヶ国語にも翻訳され、世界中で親しまれている。
では、日本語で書かれた書物で、もっとも多くの言語に翻訳されたものは何だろうか。
どうやら、村上春樹の「ノルウェイの森」は36ヶ国語に、黒柳徹子の「窓際のトットちゃん」は35ヶ国語に翻訳されたのが最多のようだ。
「窓際のトットちゃん」は東京都目黒区の自由が丘にあったトモエ学園を舞台にした、著者の自伝的エッセイだ。日本国内でも戦後最大のベストセラーで、累計800万部を発行したと言われている。
変貌を遂げた自由が丘の不動産事情
トットちゃんが過ごしたトモエ学園がある、自由が丘は今、スイーツの街としても注目を集め、おしゃれな店やレストランがひしめきあっている。
実は、東急東横線が開通する前は、あたり一帯が竹藪だったそうだ。それが路線の拡大と共に人の流入も増え、店も増え、街はどんどん発展していった。
バブル期には1平米あたり1000万年を超えていたという自由が丘。それが年々下がり、今年の公示地価平均は236万2500円/㎡。それでも都内の他の地域に比べて高いと言えるだろう。
賃貸物件に関しては、1Kで平均8,8万円、1LDKで平均16,6万円、2LDKで平均19万円となっている。東横線の隣駅、都立大学に比べても高く、また大井町線周辺駅と比較しても群を抜いて高い。
都心へも近く、買い物に困らない「センスのいい街」。
通り沿いには多くの木々が植えられ、ベンチも並んでいる。ここに住めば、休日のぶらぶら歩きも、品の良い散歩となるだろう。