(撮影=リビンマガジン Biz編集部)
招き猫は、後ろ足で体を立て,前足で手招きのポーズをしている陶製の猫の置物であり、古くから人や財宝を招いて商売繁盛につながるという縁起物として知られている。江戸時代には、浅草の今戸で猫の土製が盛んにつくられ、今戸焼の代表的なものとなった。
福を招いてくれる、招き猫に感謝する日を!との思いから愛好家団体の日本招猫倶楽部と産地である愛知県瀬戸市が1995年に制定した。
愛らしい招き猫だが、最近ではインバウンドの増加により、日本のお土産として買っていく外国人観光客も増えている。見た目に加え、幸運をもたらすラッキーアイテムであること、また商品によっては動くものもあるなどのバリエーションの多さなどから、たくさんの観光客が招き猫に魅せられている。
この招き猫をあつめた「招き猫美術館」がある。
岡山県の金山にあるこの美術館では、館長が収集したたくさんの招き猫が展示されており、招き猫に関する作品の調査・研究・教育普及活動に至るまで行われている。
初代館主は、昔から幸せを運び活躍してきた招き猫をもう一度大切に育てていこうと1994年に美術館を開館した。 美術館には、明治時代の招き猫からオリジナル招き猫までおよそ700点が常設されており、和紙や木、焼き物、石、土、ブリキなど様々なもので作られた招き猫があるそうだ。
それにしても、招き猫に魅せられる人々の情熱たるや…。
ペットに関する賃貸トラブル
さて住宅事情から猫が飼えず、招き猫を代替にしている人もいる。
そもそも賃貸住宅では、なぜペット不可物件が多いのだろうか?
賃貸管理会社によると、愛好家には考えられないことだが、やはりペットに関連したトラブルは多いという。
鳴き声がうるさい、遊んでいる足音がうるさい、臭い、被毛が気になるなど、住人からのクレームが絶えない。
ちなみにペット不可物件でこっそりと猫を飼うとどうなるのか。残念だが、管理会社によると動物嫌いの住民に、確実に見つかってしまうという。動物を苦手とする入居者の感覚は人一倍鋭い。集合住宅では難しいだろう。
見つかれば、明確な契約違反なので退去させられてしまうことになる。場合によっては、ペットを他の人に預けるなりすればそのまま契約継続することもできるだろうが、いづれにしても、早急な対応が求められる。
それ以外にも「罰金」を設定している物件もある。罰金を支払い、且つ強制退去という処罰が下れば、罰金に加えて新たな物件の初期費用、引っ越し費用など金銭的にかなりの負担になる。
ルール違反をせずとも、地道にペットが飼える物件を探す方が身のためでもある。
それでも猫が好き!という人は、どうぞ招き猫をごひいきに。