(画像=リビンマガジン Biz編集部撮影)
9月19日は、ミイラ「アイスマン」が発見された日だ。
アイスマンは、1991年のこの日、アルプスにあるイタリアとオーストリアの国境、エッツ渓谷の氷河で発見された。アイスマンは発見された場所にちなんで「エッツィ」という愛称で呼ばれている。
ミイラの状態で見つかったアイスマンは、あまりにも保存状態がいいため、発見当初は登山家の遺体だと思われていたが、調べると約5300年前(銅器時代)に生きていた古代人であることが判明した。
現在も科学的な調査が行われているアイスマンであるが、胃の中には最後に食べた食事も見つかっている。その内容は豊富で、野生のヤギの脂肪やアカシカの肉、古代の穀物やシダだったという。かなり栄養満点の食事で腹を満たした直後に死んだのだ。
アイスマンの死因は、背中の左肩に発見された鏃(やじり)の傷や、後頭部に大量の脳内出血の跡がみられることから、他殺と考えられている。殺されるまでの経緯については今も多くの説がある。殺害される数日前には、右手の親指と人差し指の間に防衛行動によると思われる深い傷を負っていることから、部族間の抗争など、なんらかのトラブルに巻き込まれたものと見られている。
アイスマンについては、多くの謎があるため、いち早い解明が期待されている。
購入した土地に遺跡が見つかったらどうなる?
気候からみて、日本で古代のミイラが凍った状態で見つかるようなことはほぼないだろうが、地面深くには今も多くの遺跡が埋まっている。そう、日本は遺跡の多い国なのだ。日本では遺跡が土中にあると知られている土地のことを埋蔵文化財包蔵地といい、なんと全国に40万ヶ所以上もある。
埋蔵文化財包蔵地の土地を購入し、家を建てる場合は、国や自治体に工事内容を提出する必要がある。埋蔵文化財への影響が少ない場合は問題なく工事が進められるが、埋蔵文化財が見つかり、それが損傷するおそれがあると判断された場合、発掘調査を行う必要が出てくる。
その発掘にも数ヶ月以上の月日を要するため、着工までの住居費などを土地所有者は負担しなければならない。また、発掘費用は補助金が国や自治体から出るが、土地所有者が全く負担しない訳ではない。
このように埋蔵文化財包蔵地はリスクが高いため、宅地建物取引業者は書面か口頭で告知する必要がある。遺跡があるかどうかは、土地を購入する前にある程度知ることができるのだ。不安があるなら、自治体に問い合わせてみるのが得策だ。