(画像=リビンマガジン Biz編集部撮影)

9月10日の「下水道の日」は、2001年、国土交通省により制定された日である。

もともと、1961年、当時の下水道を所管していた建設省(現・国土交通省)や厚生省(現在は環境省が所管)などが協議し制定された「全国下水道促進デー」が前身となっている。当時、著しく遅れていた全国的な下水道の普及を図る必要があり、PR活動の一環として始まった。

9月10日は、立春から数えて220日。これは、下水道の大きな役割の一つである「雨水の排除」を念頭に、立春から210日の台風シーズンを過ぎた220日が適当であるとされたことによるものだという。

そして2001年、日本における近代下水道の基である旧下水道法が制定された1900年から100年を迎え、その記念行事が行われたこと、2001年が21世紀のスタートの年にあたることなどから、近年の下水道に対する認識の高まりもあり、より親しみのある名称として「下水道の日」に変更された。

毎年9月10日を中心とした前後1週間の間には、下水道事業者である地方公共団体により、下水道についての理解と関心を深める催しが全国で展開されている。

不動産購入時に気をつけたい下水道の排水能力

普段生活している時は、下水道を気にすることはほとんどないかもしれないが、不動産購入の際は下水道チェックが重要である。

売買契約の前に宅地建物取引士が行なう重要事項説明では、公共下水道が整備されている場合に排水方式の違いや配管の大きさなどが説明されるほか、役所の下水道課などで取得した埋設管図面のコピーが渡される。

ただし、マンションの売買では「公共下水である旨」だけが説明される場合も多く、一戸建て住宅や土地のときでも、下水道管の排水能力までは説明されないことが多い。

実は、排水方式の違いや配管の大きさによって、下水の処理能力は大きく変わってくる。それぞれのエリアにおける過去の浸水被害の記録を公開している自治体もあり、丁寧な業者なら、その記録を調べたうえで説明してくれる。しっかり調べたいという人は、自分で役所へ行って確認することも可能だ。

納得のいく物件や土地を購入しても、下水道のトラブルは簡単に解決することはできない。事前によく調べたうえで、不動産購入を考えよう。

 
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