(画像=リビンマガジン Biz編集部撮影)
9月7日は「2020年東京オリンピックの開催が決まった日」だ。
2013年のこの日、ブエノスアイレスにて国際オリンピック総会(IOC)が開かれ、2020年夏季オリンピックの開催都市が東京に決まった。夏季オリンピックが東京で開催されるのは、1964年以来56年ぶりのことだ。
当時、フランス人と日本人のハーフであるアナウンサー・滝川クリステルのスピーチが大きな話題になった。2020年のオリンピック開催都市の候補地として、東京以外にスペインのマドリード、トルコのイスタンブールがあり、計3都市で争われたが、大会運営能力の高さ、財政力、治安の良さなどが決め手となり、東京に軍配が上がったという。
決定からしばらくは期待ばかりが高まったが、コンペに入賞したものの、莫大な建築費がかかることからザハ・ハディドの設計案が白紙撤回、隈研吾が新デザインを担当することになった、新国立競技場の再開発騒動やロゴマークのパクリ疑惑騒動が重なり、トラブルが続いている。
オリンピックによって東京の不動産はどう変わる?
現在、渋谷をはじめ、丸の内、汐留、品川など、さまざまなエリアで大規模再開発が行われている。2020年東京オリンピックが再開発の流れを加速させたのは間違いない。
他にも、競技場や選手村の建設、道路や鉄道の整備、公共施設の外国語対応など、オリンピック開催が決定した都市は、様々な整備が行われている。さらに、国内外から多くの人が集まることから、国内での不動産投資にもさまざまな影響があることが見込まれる。
東京オリンピックにより、不動産価値が上昇するとされているのは、東京都だけではない。神奈川県、千葉県、埼玉県の周辺の県も、オリンピックの影響で地価が上がると考えられている。また、東京オリンピックの競技場が建設される湾岸エリアは、特に人気が上昇するエリアとして注目されている。一方、羽田空港の増便による騒音で、住宅物件の不動産価値が下がることも懸念されている。
東京オリンピックの開催が近づくにつれ、ますます地価上昇や工事費用の上昇が見込まれるため、物件購入や建設、改築を考えている方は、早めに対応したいところだ。また、不動産の売却を考えている方は、価格が高くなることが見込まれる。
不動産ビジネスに関わる人にとっては、この活況がいつまで続くのか?という見極めが重要になっている。
(敬称略)