(画像=リビンマガジン Biz編集部撮影)
8月3日は「はちみつの日」だ。この日は「はち(8)みつ(3)」と語呂合わせできることから、全日本はちみつ協同組合と日本養蜂はちみつ協会が制定した。
トーストやパンケーキにかけたり、チーズやホットドリンクに入れたり、さまざまな食べ物と一緒に楽しめるはちみつ。歴史は古く、平安時代には貴重な食品として、宮中へ献上されていたそうだ。さらに、江戸時代には、国内での養蜂も盛んになるなど、日本の食文化ともなじみが深い。
甘くておいしいはちみつの約80%は、糖分できている。この糖分はブドウ糖と果糖という「単糖類」で、分解する必要がなく胃腸にも負担をかけずにエネルギーに変えられる。ミツバチが働くことでつくられるはちみつには、多くの栄養素が含まれており、ミネラル類や、ビタミン類、アミノ酸、酵素などをバランスよく取り入れることができる。
はちみつは、ミツバチがどの花から蜜を採るかによって、味や香りや色に変化がでる。花の種類によって大きく異なるうえに、ミツバチがさまざまな種類の花の蜜を採取することでブレンドされたものもあり、多種多様だ。現在は、世界中に1000種類以上ものはちみつがあると言われている。
初心者も意外と簡単。養蜂に適した場所とは?
現在主流な近代養蜂は、19世紀半ばから始まった。巣箱から取り外しできる巣枠や、みつばちが巣を作りやすいようにした巣礎、はちみつを巣から取り出す遠心分離機などが発明されたことで大幅に効率化された。ヨーロッパでは、古くから趣味や副業としてこのような養蜂がとりいれられているそうだ。人間が関わる部分が限られており、作り方も昔から大きく変わらない養蜂は、素人でも挑戦しやすいものだ。
ひとつのミツバチの巣には、1匹の女王蜂と、50000〜60000匹の働き蜂、繁殖期に2000~3000匹になる雄蜂という家族構成で、大家族が集団で生活しながら暮らしている。このように、ミツバチの家族構成や、帰巣本能などの習性を知り、ミツバチが集まっても問題ない土地と木花のある環境があれば、はちみつ作りは意外にも簡単に実現できる。
巣箱を置き、ミツバチが巣を作る現在だけで、花が咲く時期にはおいしいはちみつが採れるのだ。活用していない土地がある方は、自家製のはちみつ作りに挑戦し、自然の恵みを味わうのもいいかもしれない。
シニアのリタイア後の田舎暮らしにも最適
実はこの養蜂は静かなブームとなっており、リタイア後に都会を離れ田舎暮らしを希望するシニア層にも人気らしい。晴耕雨読の生活の中ではちみつの収穫は得がたい感動があるという。
養蜂が可能な里山を中心に売り出す不動産会社やポータルサイトなどもあり、不動産ビジネスの可能性を広げている。
(敬称略)