(画像=リビンマガジン Biz編集部撮影)
8月2日は「都内初の歩行者天国がスタートした日」だ。
道路の車両通行を禁止する、大規模な歩行者天国が都内で初めて実施されたのは1970年(昭和45年)のこと。1960年代からの高度経済成長に伴い、自動車が普及したことで、排ガスに含まれる一酸化炭素(CO)が大気を汚染していることが国内で大きな問題になっていた。車優先となっていた道路交通を、歩行者中心に転換することが社会的な課題となって求められたことから、銀座、新宿、池袋、浅草の4地区で歩行者天国が始まった。
歩行者天国は、今となっては休日などに見かけるあたりまえの光景となっているが、環境問題への関心が高まっていた当時は、大きな話題となったようだ。実施当初、銀座には23万人もの人が訪れ、普段は車が走る道路が人垣でビッシリ埋まるほどだったという。
歩行者天国での過ごし方はさまざまで、現在は車を気にすることなくウィンドウショッピングを楽しんだり、車道に置かれたベンチに腰かけてのんびり過ごしたりという方も多いだろう。歩行者天国の全盛期には、原宿で竹の子族やローラー族も台頭し耳目を集めたが、その一方で騒音やゴミなどのトラブルも多かった。さらに、テロの標的となる恐れがあることや、規制による交通の混乱などの問題もあり、廃止された地域も多いのだ。
世界一有名な歩行者天国の地価は?
現在、東京で警視庁によって歩行者天国が実施されている地域が、新宿、秋葉原、銀座の3箇所だ。
新宿エリアの実施場所は新宿3丁目の一部、8月の実施日時は日曜、休日の12:00から18:00までと決められている。
秋葉原エリアの実施場所は中央通り 外神田5丁目交差点から万世橋交差点までの間、8月の実施日時は日曜13:00から18:00までだ。
銀座の実施場所は銀座通り 銀座通り口交差点から銀座8丁目交差点までの間8月の実施日時は、土曜、日曜、休日の12:00から18:00までとなっている。
トラブルを回避するため、歩行者天国では路上ライブ、パフォーマンス、撮影会、デモ、路上販売、ティッシュ配り、チラシ配り、署名、募金活動などは禁止されている。
世界で一番有名な歩行者天国はどこだろうか?バルセロナのランブラス通り?パリのシャンゼリゼ通り?議論は絶えないだろうが、ニューヨークのタイムズスクエアも候補に挙がるだろう。ニューヨークがほこる世界的な観光名所で、周辺にはミュージカルの聖地ブロードウェイなどがあり、誰もが一度は目にしたことがある場所だろう。
世界一を裏付けるように、タイムズスクエアからほど近いニューヨーク五番街は世界一の地価の高さを誇る。1ftで3万ドルもするという。日本一銀座の3倍近いと聞けばその高さに驚くだろう。
(敬称略)