(画像=リビンマガジン Biz編集部撮影)
2018年の8月1日は「土用の丑の日」だ。
日本固有の雑節のひとつである「土用」は、立夏、立秋、立冬、立春それぞれの直前約18日間の期間のことをさす。さらに、昔は、日にちを子、丑、寅、卯…と十二支で数えられていたことから、土用の期間にあたる丑の日のことを「土用の丑の日」と言う。実は、夏だけでなく年に何度かやってくるのが「土用の丑の日」なのだ。
2018年の土用の丑の日はというと、1月21日、2月2日、4月27日、7月20日、8月1日、10月24日、11月5日となっている。つまり、この夏は2度「土用の丑の日」があることになる。
夏の「土用の丑の日」と言えば、うなぎを食べる習慣があり、この日に蒲焼きや白焼きを楽しむ方も多いだろう。うなぎは古くから日本で食べられてきた魚だ。7〜8世紀に編纂された万葉集には、大伴家持が下記のように夏痩せにはうなぎを食べるのがいいと知人に勧める歌を詠んでいる。
石麻呂に吾もの申す夏痩せによしといふものぞむなぎ(鰻)とり召せ
うなぎは精がつく食材と言われている通り、その栄養価は高い。ビタミンA、ビタミンB群、ビタミンEと、DHA、EPAなどが豊富に含まれている。疲労回復や食欲増進をしたい時にぴったりの食材なのだ。
うなぎを食べる習慣が一般にまで広まったのは、18世紀後半の江戸時代のこと。
鰻屋から夏にうなぎが売れないと相談を受けた蘭学者の平賀源内が、店先に「土用の丑の日 うなぎの日 食すれば夏負けすることなし」と「本日丑の日」の看板を立てたことから大繁盛し一般的になった、という話があるのをご存知の方も多いだろう。
また、「土用の丑の日」に食べるといいとされているのはうなぎだけではない。うどん・梅干し・馬肉・牛肉など、「う」のつく栄養価が高く夏でも食べやすいものも良いとされている。
うなぎの生産量日本一は鹿児島!その不動産市場は?
国産うなぎの生産地といえば、愛知の一色や静岡の浜松などを思い浮かべる方も多いだろう。しかし、現在のうなぎの生産量日本一は鹿児島だ。2017年の都道府県別の統計資料によると、鹿児島は8,522t、続いて愛知が5,780t、宮崎が3,262tとなっている。日本でうなぎの養殖を本格的にスタートさせた浜名湖のある静岡は1,705tと意外にも4位に甘んじている。驚かれる向きも多いだろう。
さて、養鰻がさかんで自然も豊かな鹿児島だが、住むとなると鹿児島市内が住みやすいと言われている。大型商業施設や、病院、学校、スーパー、娯楽施設などもそろい、市電も通っているため交通の便もいい。IターンやUターンなど、移住先としても人気の地域だ。
鹿児島県内で南北の気候が違うことは案外、知られていない。
指宿市など県南のエリアは、冬場でも緑が多く南国の情緒ただよう雰囲気だ。一方で、県北の伊佐市は寒い。冬場になると氷点下になることも珍しくない。
当然ながら、県内でも住宅の作り方に違いが出てくる。もしも、家を建てるなら地元の気候ともよくよく相談する必要がある。
(敬称略)