(画像=リビンマガジン Biz編集部撮影)
梅を栽培し、梅干しを製造、販売まで行っている和歌山県みなべ町の株式会社東農園が制定した。
「梅はその日の難のがれ」「梅干しを食べると難が去る」と、昔から言われてきた。そこで、なん(7)がさ(3)る(0)という語呂合わせで、7月30日を梅干しの日としたのだという。
元々、梅干しは約1500年も前に、中国から伝わったとされ、当初は薬として食べられてきたようだ。「食べ物、水、血」の三毒を断つとされ、昔は薬として梅干しを持ち歩き、旅先での病気の治療や、予防などにも活用されてきたという。まさに梅干しは昔から「難が去る」薬として、多くの人々を救ってきたのだ。
梅干しの効果
今でも梅干しは多くの人から愛される食品だ。それでも、「梅干しは酸っぱいから苦手」という子どもは多い。そんな時に役立つ梅干しの活用法が料理レシピサイトなどでも話題になっている。
それは、ごはんを炊く前に、炊飯器の中に梅干しをポンと一粒入れるというもの。
生の梅に塩をつけ、梅酢で漬け込んでから天日干しをして保存するという梅干し。その酸味には強い殺菌力がある。梅干しと一緒に米を炊くことで、ご飯が傷みにくくなるというのだ。
これならごはんに色も味も付かないので、梅干しが苦手という人にもオススメだ。梅干しが好きな人にはごはんと梅干しを混ぜ合わせるのがオススメ。ごはんと一緒に炊いた梅干しは柔らかくなっているので、簡単に細かくなる。
梅の里、和歌山県みなべ市
梅の収穫量はダントツで和歌山県がトップだ。たとえば平成29年度の梅の総収穫量は86,800t(トン)なのだが、和歌山県はそのうちの62%である53,500tもの梅を収穫している。収穫量自体は減少しているというが、さすが本場といえる数字だ。
和歌山県の中でも、みなべ町と田辺市で多く栽培されている。みなべ町で生まれた「南高」(なんこう)は皮が柔らかくて肉厚なので、最高品質の梅干しができる。みなべ町が誇る、地域を代表する品種なのだ。「紀州南高梅」の生みの親は、和歌山県みなべ町というわけだ。
そんな和歌山県みなべ町の全国地価ランキングでは1524市区町村中724位で、1坪あたり平均12.5万円だ。紀勢本線南部駅周辺は住宅街が広がっているが、少し離れると、住宅街にも梅の木が植えられているなど、梅の里らしい景色がところどころに見られる。
和歌山県全体では1985年の約108万人をピークに、特殊な要因を除いて減少が続いている(2018年4月1日時点で93万人)。バブル期のリゾート開発などが一巡してからは、不動産市況も良いとは言えない状態が長いが、梅の里の風景は多くの人を引きつける魅力がある。
農業観光などで外国人観光客も増加している昨今、元気の源である梅干しのように活況を期待したい。