(画像=リビンマガジン Biz編集部撮影)
漬物を製造販売しているメーカーである新進(東京・千代田)が制定し、日本記念日協会に登録した。
なぜ7月29日なのかというと、福神漬けという命名の由来が関係している。
福神漬けの歴史は古く、江戸時代後期から明治の始め頃、上野池之端にある「酒悦」の主人であった野田清右衛門が考案した漬物なのだが、「福神漬け」という名前は、明治18年(1885年)作家である 梅亭金鵞(ばいていきんが)が命名したといわれている。酒悦の店の近くにある不忍池の弁財天にちなんで、何種類もの野菜は入った漬物を七福神に見立てたのだそうだ。
そんな福神漬け命名の由来にちなんで、7(しち) 2(ふ)9(く)の語呂合わせで7月29日を福神漬けの日とした。また、福神漬けの販売促進をすることによって、食文化の継承や野菜不足の解消にも役立てて欲しいという願いを込めて制定したのだという。
また、福神漬けといえばカレーライスを思い浮かべるが、カレーライスを作る機会が増えるといわれている夏休みに、子供たちにも食べやすい甘辛い味付けの福神漬けを、もっと食べてもらいたいという漬物メーカーならではの願いも込められている。
今も昔もカレーライスは子どもの大好物で、願いは叶ったといえるかもしれない。
名脇役!?福神漬け
福神漬けは縁起の良い漬物といわれ、庶民に親しまれてきた。20世紀になると、外国航路の客船内のレストランでカレーライスに福神漬けが添えられたのが話題になり、それからカレーと福神漬けは庶民にも愛される組み合わせとなったという。これまた、歴史あるエピソードだ。
その他、チャーハンやピラフ、オムライス、焼きそばなどにもぴったり。また、新進では福神漬けを使った料理レシピをホームページで紹介していて、名脇役として料理に添えられるだけではない、福神漬けの魅力を紹介している。
福神漬けの発祥の店 酒悦の周辺
福神漬けの発祥の店、酒悦は現在も上野の不忍池近くに店を構えている。上野駅から徒歩8分程度とアクセスも良い。この界隈は上野公園やアメ横市場などもあり、活気あふれる場所だ。また最近ではおしゃれな飲食店などが軒を連ねるビルなども誕生し、連日多くの人が訪れている。
そうなれば、やはり地価はかなり高額なのではないかと予想されるが、気になるので調べてみた。
酒悦近くの台東区上野2-12-16という場所の地価公示価格は1坪あたり601.7万円。やはり、かなり地価が高いエリアといえよう。最近では外国人観光客向けのホテル建設が相次いでおり、地価高騰が続いている。
江戸時代からの歴史を感じながら、今夜は福神漬けを食べてみてはいかがだろうか。