有楽町にあるニッポン放送の本社 (画像=リビンマガジン Biz編集部撮影)
1954年の7月15日は、ニッポン放送が開局し、放送を始めた日だ。
戦後復興期にあたる1950年代初頭は、東京にラジオ局が相次いで開局した時期で、現在のTBSラジオにあたるラジオ東京、文化放送に続き、ニッポン放送が開局した。会社の「目玉マーク」から見て取れるように、フジテレビや産業経済新聞社と共にフジサンケイグループに属している会社だ。
ニッポン放送は関東圏を中心に聴くことができるAM(中波)放送局で、周波数は1242kHz。2015年12月からは東京スカイツリーからFM電波を送信する「ワイドFM」という補完放送がはじまり、FM周波数93 MHzにチャンネルをあわせることで、FM特有のクリアーな音質で放送を聴くことができるようになった。
ニッポン放送といえば、青春時代に「オールナイトニッポン」という深夜放送を聴いていた人も多いのではないだろうか。番組は1967年にはじまり、「ビタースウィート・サンバ」という曲にのせて流れる「君が踊り僕が歌うとき、新しい時代の夜が生まれる。太陽の代わりに音楽を、青空の代わりに夢を、フレッシュな夜明けをリードする、オールナイトニッポン!」という初期の頃のキャッチコピーをそらんじれるお父さんがたも多かろう。
オールナイトニッポンは昨年、放送開始から50周年を迎えた。放送時間帯やパーソナリティー、放送内容は時代とともに変化しているが、「深夜の開放区」と呼ばれた雰囲気は今も変わらない。タレントたちがテレビでは決して言わないような、歯に衣を着せないトークや、ラジオの特性を活かしたコーナーは、現代の若者の心も掴んでいるようだ。
ラジオでは不動産投資情報も
現在は、ニッポン放送をはじめ、多くのAM、FM放送局の放送を、『radiko.jp』というインターネットサイトやアプリから聴くことができるようになった。深夜まで起きて聞くことはかなわなくなった社会人世代も、『radiko.jp』を使い時間差で聴取する人も増えたようだ。
ラジオの魅力は葉書やメールでやりとりされるパーソナリティーとの距離の近さに加えて、広告費がテレビに比べて安いため、思い切ったタイアップ企画に挑戦できる点もある。
公益社団法人全国宅地建物取引業保証協会では2016年から17年にかけて、不動産に関連するラジオドラマを放送した。同会で運営する不動産無料相談所のPRのための企画で、タレントの優香さんと藤井隆さんが出演した。優香さん演じる「緑山鳩子」が藤井隆さん演じる「不動三太郎」と会話しながら、不動産について学んでいくドラマだ。
一般人には難しい不動産の話もラジオを使えば、受け入れやすくなるだろう。
ちなみに放送したのはTOKYOFMを始めとしたJFN38局だ。ニッポン放送ではない。