沖縄の街並み (画像=リビンマガジン Biz編集部撮影)
7月8日は、「なはの日」だ。数字の語呂合わせで「7 8(なは)」と読むことができるため1999年に制定された。ここでの「なは」沖縄県の県庁所在地・那覇市のことである。一世を風靡したギャグではない。
記念日が制定された当初は、沖縄県那覇市の市民団体「那覇の日制定実行委員会」が中心となって、まちおこしのために「なはの日」にイベントが開催されていた。その取り組みに那覇市が賛同し、現在では委員会と行政と企業が毎年那覇市全域でさまざまな「なはの日」のイベントを実施している。
沖縄は激動の歴史を持つ地域だ。もともとは「琉球王国」という1429年から始まり約450年続いた独立国家で、鎖国時代も明との貿易が可能だったことから長い間栄えてきた。しかし、1609年に薩摩藩からの進攻をうけ属国となる。その後廃藩置県に伴い、琉球藩を経て1879年に沖縄県となり、琉球王国は滅亡してしまう。
県庁は王国のあった首里ではなく那覇に置かれ、栄えたものの、第二次世界大戦の大空襲により那覇区域のほとんどが消失してしまう。さらに戦後は1972年に佐藤栄作が沖縄返還を実現させるまで、アメリカ軍の占領下におかれていた。
美しい自然と、独自の文化を持つ那覇だが、戦争や国家の思惑に振り回された哀しい歴史をもっている。
土地需要が高まる那覇
このように、琉球王国や、アメリカ、そして日本本土の文化が入り混じる沖縄・那覇は、亜熱帯気候のため1年を通して温暖な気候で、リゾート地としても人気がある。
現在は外国人観光客も増えているため、商業・観光施設が賑わい、人口も増えていることから不動産の需要も高まっている。県内の景気が良くなったことで、土地価格も上昇したそうだ。
沖縄県の中でも、県庁が置かれ、商店や、空港、世界遺産の首里城がある那覇市内は、特に土地の需要が高い。地価も年々上昇しており、2018年には那覇市の坪単価平均はおよそ62万円となった。さらに、那覇市内でもっとも地価が高いエリアが、さまざまな商店が立ち並ぶ「国際通り」だ。坪単価平均もおよそ120万円となった。
県内の中古住宅には伝統的な琉球古民家や、米軍ハウスといった沖縄ならではの物件がある。また、一般的な住宅も木造住宅ではなく、台風の暴風雨をしのげる鉄筋コンクリート住宅が主流となっている。南国の風土にあう独自の住宅市場があるのだ。
「なはの日」にちなんで、移住先としても人気の沖縄で、新しい魅力を発見してみてはいかがだろうか?