スタジオジブリ外観 (画像=リビンマガジン Biz編集部撮影)
アニメ制作会社「スタジオジブリ」が創設されたのは、1985年の6月15日のことだった。
スタジオジブリは、1つ目の作品である『天空の城 ラピュタ』をはじめ、『となりのトトロ』『火垂るの墓』『魔女の宅急便』『紅の豚』『もののけ姫』『千と千尋の神隠し』『ハウルの動く城』『崖の上のポニョ』など、数多くの名作アニメ映画をつくり出している日本を代表するアニメスタジオと言ってよいだろう。
ジブリは、1984年に公開された『風の谷のナウシカ』が大きな成功を収めたことから、製作したトップクラフトに徳間書店が出資し会社設立に至った。以降、宮崎駿と高畑勲の両監督作品を中心に30年以上に渡ってハイクオリティなアニメの製作を続けてきたことは説明が必要ないだろう。
ところで「ジブリ」という名前の由来をご存じだろうか。Ghibliは、イタリア語でサハラ砂漠から吹く乾いた風のことをさす言葉で、第2次世界大戦で使われた軍用の偵察・爆撃機の名前にも使われていた。『紅の豚』や『風たちぬ』など作品でも飛行機を魅力的に描写する宮崎駿監督は、かねてより飛行機マニアであり、創設当時も日本のアニメ業界に「旋風を巻き起こそう」ということから、ジブリと名付けたそうだ。
そんなスタジオジブリのスタートの地は吉祥寺だった。吉祥寺駅の近くにあるビルを間借りしていたという。その後、1992年に現在の東京都小金井市にある社屋に移転した。木々に囲まれた白い社屋は、ジブリファンの聖地としても親しまれていて、丸く張り出した出窓や、ガラス張りの階段など、それこそジブリ作品に出てきそうなユニークで魅力的な造形をしている。
ジブリのある東小金井駅周辺はどのような地域か
小金井市は、ほぼ全域が住宅街となっており、都心からのアクセスもしやすい場所でありながら、土地相場が近隣の三鷹市や武蔵野市よりも安く、住みやすい土地でもある。
スタジオジブリの最寄り駅である中央線東小金井駅は、高架下工事が行われ、2014年末には「ののみち」という高架下回遊歩行空間が誕生した。ののみちに入っている「nonowa」という商業施設は「緑×人×街 つながる」がコンセプトの商業施設だ。このように、暮らしに寄り添う憩いの場として商業施設が機能し、街と人々のつながりが活性化しつつある地域となっている。
また市内には、映画で登場する風景や建物のモデルとなった施設がたくさんある。ファンならずともすみたい街として、不動産価格が上昇するかもしれない。
(敬称略)