(画像=リビンマガジン Biz編集部撮影)
6月9日といえば「6(ろく)」と「9(く)」の語呂のとおり「ロックの日」というイメージがある。しかし、音楽のジャンルのひとつであるロック(rock)ではなく、カギのロック(lock)の記念日があるのをご存知だろうか。それが、2001年に日本ロックセキュリティ共同組合が制定した、我が家のカギを見直す「ロックの日」だ。
カギは自宅や職場など、あらゆる建物で安全を守るために使われている。日本におけるカギの歴史を振り返ってみると、飛鳥時代から中国伝来の鍵が使われていたといい、そこからなんと戦国時代になるまで日本独自の鍵が生まれることがなかったという。鉄砲が伝来し国内で金属加工の技術が発展したことで、ようやく日本独自の「和錠」というカギが誕生した。しかし、カギを使うのは武家や商人などに限られており、近代になるまで庶民の家では施錠していなかったそうだ。
特に江戸時代の日本は治安がよかったため、庶民の家ではカギをかける必要がなく誰もが出入り自由という状態であったが、今はそうはいかない。防犯性を高めるためシリンダー錠、補助錠、テンキーロック、カードロックなど、現在はありとあらゆるカギの種類がある。
賃貸マンションの人気を左右する鍵
カギといえば、シリンダーに差し込む部分がギザギザした「ディスクキー」や、ピッキングがしにくい丸いくぼみ(ピン)がついた「ディンプルキー」を想像する方も多いだろう。しかし、こういった従来のカギを使わない「スマートキー」も人気がでてきており、タッチ式やリモコン式の施錠・解錠方法で、ますます便利さと防犯性が向上するようになった。
スマートキーは、スマートフォンをカギとして登録し、かざすだけで開閉できるものや、指紋認証タイプ、ICカードタイプ、リモコンタイプ、音声認証や虹彩認証タイプなど多岐にわたる。
一方、賃貸物件でもシリンダー錠が主流だが、契約者が変わるたびにシリンダーの付け替えを行なっていてはコストがかかる。そのため近年では「チェンジキーシステム」という、シリンダーはそのままに全ての住戸でカギの変更が可能なシステムで運用するところも増えてきている。
入居者が望む設備としても、オートロックやディンプルキーなどが人気だという。現在の日本では、カギは安全を守るために非常に重要なものだ。部屋探しにも大きな影響をあたえる。改めて、自宅や手持ちの物件のカギを見直してみてはいかがだろうか。