セブンイレブン豊洲店 (画像=リビンマガジン Biz編集部撮影)
5月15日は「セブンイレブン日本1号店が開店した日」だ。セブンイレブンといえば、日本のコンビニチェーンの草分け的存在だが、その第1号店が、1974年のこの日に誕生した「豊洲店」である。
コンビニは、一般的に直営店とオーナー店の2種類がある。オーナー店はフランチャイズによって経営されており、主にチェーンに加盟する個人や法人が、親企業から商号・商標の使用許可と共に確立されたサービスを使う権利をもらい店舗を運営する。当然、ロイヤリティという対価を企業に支払う仕組みで成り立っている。セブンイレブンの第1号店は、豊洲の酒屋店主がコンビニのフランチャイズに志願したことで「豊洲店」になったという。
豊洲といえば、東京都の江東区にある街で、埋立地としても有名だ。1923年に起こった関東大震災の瓦礫処理のために埋め立てられ、豊かな土地に発展することを願って「豊洲」と名付けられたのだという。その後、東京の経済を支える工業地帯として発展した豊洲は、造船所や発電所などの工場が立ち並ぶようになった。
1970年代になると、工業地帯で働く人々のための社宅が建てられるようになる。その後の都市化の中で、2002年に造船所が閉鎖され、大規模な再開発の気運が高まった。結果として、大型商業施設のららぽーとや、超高層ビルが立ち並ぶ現在の姿になった。その後も、開発の手は緩むことなく、オフィスビルやマンションが続々と建設され、これからさらに発展する街だといわれている。
一方で、コンビニは日本人の生活に溶け込み、全国の店舗数をあわせると、約55,000軒にものぼるという。なかでもセブンイレブンは最多の店舗数をほこり、全国に約20,000軒あるといわれる。首都圏では狭い区画の中に何軒ものコンビニが立ち並び、「コンビニ激戦区」とよばれる場所も少なくない。競合に囲まれる中で、人材の確保や仕入れ商品の選定などにも気を配りながら経営を続けるオーナー店の努力は計り知れない。
豊洲ももれなく激戦区のひとつであるが、豊洲駅近くにある豊洲店は、1日の売上200万円という繁盛店だ。
開店以来44年にわたって売れるための工夫を欠かさずに続け、「お客様が欲しいもの」がいつもあることを意識した絶え間ない努力があってのことだろう。