10月1日は「土地の日」だ。

国土庁(現・国土交通省)が、土地の有効利用を促すことを目的として、1997年に制定した。

10(十)1(一)を組み合わせると、「土」になることから10月1日に決められた。

近年、土地に関する事件や疑惑が増えている。

国会議事堂 (写真=フォトック)

まず、思い浮かぶのが森友学園問題だ。

国有地が、評価額を大幅に下回る金額で売買された問題である。9億5600万円で評価された土地が、1億3400万円で取引されていた。

さらに、開校予定の学校は「安倍晋三記念小学校」という名前で寄付金を集められていたことや、軍国主義にもとれる学園の教育方針などが、メディアで大きく取り扱われ、安倍首相の関与も疑われた。逮捕者まで出したが、未だ疑惑は晴れないままだ。

積水ハウス本社のある梅田ツインタワー (画像=街画ガイド)

企業に関わる事件もあった。

大手ハウスメーカーである積水ハウスが地面師の被害に遭い、約56億円という巨額をだまし取られた事件だ。地面師とは他人の土地を自分の土地と偽って取引する詐欺師である。バブル期ごろに暗躍したが、ここ数年の地価上昇で、動きが活発になってきた。土地の権利書や印鑑証明書などの偽造が見抜けなければ、プロでもお手上げだという。それにしても、被害金額の大きさには驚くばかりだ。

草木の生い茂った土地 (画像=写真AC)

日本全体にまたがる、土地問題も浮上する。所有者不明土地問題だ。

相続の未登記や相続放棄などで生き場を失った土地が、調査によると、九州を上回る面積分見つかったという。所有者が不明だと、土地の売買ができなかったり、公共事業が行えなかったりなど、様々な問題が起きてしまう。政府は、所有者を割り出すために、費用として約24億円を来年度の予算に盛り込む予定だ。こちらは、簡単には解決できない問題で長く尾を引きそうだ。

 
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