9月25日は俳優「クリストファー・リーヴの生まれた日」である。
映画『スーパーマン』で知られるクリストファー・リーヴは1952年の本日、生まれた。
26歳の時に、世界一有名なヒーロー『スーパーマン』に抜擢され、合計で4作品が公開された。
宇宙人であるスーパーマンは、故郷の星がなくなる寸前で、父親が地球へ逃がした。
地球へ到着すると、通りすがりの夫婦の家で、実の子どもとして育てられる。
しかし、その超人的な肉体から、友達もできず、次第に家の中に引きこもるようになっていく。
その後、家の地下で偶然見つけた緑色に輝くクリスタルに導かれるまま、スーパーマンとなり正義のヒーローとして活躍する。
これは、アメリカを表すメタファーになっている。
地下で見つけたもので家を飛び出す。アメリカ人のフロンティアスピリッツの現れなのかもしれない。
スーパーマン (画像=Photos For Class)
リーヴは、スーパーマンの撮影中に受けたインタビューで、「真のヒーローとは?」という質問に対し、「先のことを考えず勇気ある行動をとる人」と答えている。
しかし、その勇敢さとアクティブな性格から、人生を変える事故に遭ってしまう。
1995年に落馬事故によって、脊髄を損傷し、首から下が麻痺してしまう。
自立呼吸も難しくなり、人工呼吸器の装着を余儀なくされた。
一時は、自殺を口にするまでになったが、妻の支えによって、立ち直る。
手術、リハビリを行い、事故から半年も経たないうちに、アカデミー賞授賞式のプレゼンターとして姿を現した。
さらに、車いす役の主人公を演じ、映画復帰も果たした。
しかし、不随による床ずれから、血流関係の感染症を発症し、治療のために服用していた抗生物質の副作用によって、心不全を起こす。昏睡状態となり、2004年に逝去した。52歳だった。
リーヴの訃報に対して、数多くのスターが哀悼のコメントを発表した。
リーヴのこの復活劇は、不随になった多くの人々に夢や希望を与えた。
事故後に「真のヒーローとは?」と、スーパーマン時代と同じ質問を受けたリーヴは、「どんなに厳しい難局にあっても、努力を惜しまず、耐え抜く強さを身につけていったごく普通の人間の事」と答えている。
映画とは違い、普通の人間であったリーヴは、事故により、体の自由と夢を奪われた。
しかし、努力と耐え抜く強さを持って、真のヒーローとなったのだ。
敬称略