8月26日は「マザー・テレサの誕生日」である。
世界中の恵まれない人の救済活動に生涯を捧げたマザー・テレサは1910年の今日、生まれた。
マザー・テレサこと本名アグネス・ゴンジャ・ボヤジュは、敬虔なカトリック信者の両親の間に生まれ、18歳で修道女会に入り、シスターの道を進む。
1979年にはノーベル平和賞を受賞するなど、その活動は世界中に認められている。
マケドニアにあるマザー・テレサ像 (画像=Photos For Class)
ある時「もっとも貧しい人々のために働きなさい」と神の導きを受けたとして、修道会である「神の愛の宣教者会」を設立する。
同会設立の目的として「飢えた人、裸の人、家のない人、体の不自由な人、病気の人、必要とされることのないすべての人、愛されていない人、誰からも世話されない人のために働く」を掲げた。
そして、貧困に苦しむ終末期患者を看取ために「死を待つ人々の家」を建てた。
現代におけるホスピスの機能をいち早く担っていたことになる。
「神の愛の宣教者会」の活動は世界中に広がっており、日本にも活動の拠点がある。
インドにある神の愛の宣教師会本部は通称「マザー・ハウス」と呼ばれ愛されている。
マザー・ハウスには世界中からボランティアが集まってくる。
インド・カルカッタにあるマザー・ハウス (画像=Photos For Class)
活動は医療に留まらなかった。
イスラエルとパレスチナが武力衝突した際は、両政府の高官に掛け合い、一時休戦させるなど影響力は多大だった。
マザー・テレサは、1997年に世界中から惜しまれながら87年の生涯を終えた。
ノーベル平和賞受賞時のインタビューで「世界平和のために、なにをしたらいいでしょうか?」という質問に対し、こう答えている。「家に帰って家族を大切にしてあげてください」と。
世界中の人が、自分の家族を大切にする、その単純なことで平和は訪れると…。
彼女が生涯を通じて惜しみなく注いだ愛は膨大なものだった。しかし、誰の心にもある愛と異質なものではなかったのかもしれない。
マザー・テレサがこの世を去ってから、世界はますます混迷を深めている。
あなたの心にも慈愛はありますか?と、問われている気がする。
敬称略